
やまとごころBOOKSとは?
株式会社やまとごころが、「知識の共有を通じて日本の観光産業を強くする」をミッションとして 立ち上げた出版レーベルです。
観光・インバウンドにおいて専門家の知見を共有するプラットフォームを目指しています。

「二次交通」の教科書
地域の稼ぐ力を高める
著者: | 楠田 悦子 | (モビリティ・ジャーナリスト) |
ありそうでなかった、観光・インバウンドを呼び込み、暮らしを豊かにする「二次交通」の専門書。地域住民とインバウンド・観光客の双方の利便性が高まる地域交通のあり方はもちろん、ライドシェアやAIデマンド交通、自動運転、シェア電動キックボード・シェアサイクルといったあらたな交通手段の事例から、取り組むための具体的な方法までを網羅。DMOや自治体担当者、観光事業者、地域・まちづくり関係者、交通事業者のみなさんなどに、ぜひ読んでいただきたい1冊となっています。
四六 判(272ページ)
ISBN:9784991217821
2025年2月10日発売
2,420円(税込)
著者

楠田 悦子
モビリティ・ジャーナリスト。兵庫県生まれ。
心豊かな暮らしと社会のための、移動手段・サービスの高度化・多様化と環境について考える活動を行っている。自動車新聞社のモビリティビジネス専門誌『LIGARE』創刊編集長を経て、2013年に独立。国土交通省の「自転車の活用推進に向けた有識者会議」、「交通政策審議会交通体系分科会第15回地域公共交通部会」、「MaaS関連データ検討会」、「SIP第2期自動運転ピアレビュー委員会」などの委員を歴任。スタートアップのナレッジ共有『DIMENSION NOTE』元編集長、グロービス経営大学院大学英語MBA卒。共著に『最新 図解で早わかり MaaSがまるごとわかる本』(ソーテック社)、編著に『「移動貧困社会」からの脱却:免許返納問題で生まれる新たなモビリティ・マーケット』(時事通信社)がある。
目次
第1章 インバウンド対策として「二次交通の整備」が不可欠な理由
- 人口減少時代における貴重な成長エンジン
- 5年間で2倍の6000万人、経済効果は15兆円の政府目標
- 「旅行・観光開発指数ランキング1位」の日本が持つ可能性
- 中国・香港・台湾・韓国のリピーター ~感覚は日本人の国内旅行~
- 「日本人7割、外国人3割」から「日本人4割、外国人6割」の時代へ
- 日本のインバウンド対策の歴史を紐解く
- 「6000万」というインバウンドをどうさばくのか
- リピーターを地方空港に誘引する
- オーバーツーリズム ~やめられないクルマ移動、企画調整力の強化が課題
- 観光と地域住民のための計画が別々になっている
- 新幹線駅・地方空港から先のアクセスが弱い地域での対策
- 二次交通の情報整備・活用で地方は変わる
- 宿泊施設のなかで完結させることを優先してきた
- インバウンドは20~40代の若者層が中心、日本人観光客は中高年が中心
- 二次交通を観光客のニーズとマッチさせてもっと楽しんでもらおう
第2章 各地で動き出す「二次交通」事業の成果と苦悩
- 〝MaaSレベル4〟の実現に動き出した「新潟・湯沢町」の挑戦
- 日本で独自に解釈されるMaaSとは
- ほとんどが実証実験で終わってしまうMaaSの課題
- 「MaaSプランナー」と「トランジットセンター」という課題解決策
- 約2か月でバス乗車券の発行枚数は約2万枚
- 「京都」で進む自転車を軸とした観光まちづくり
- 自転車の5つの「見える化」
- 市民が先頭に立って進めた「金沢」の自転車政策
- ヨーロッパは「環境」、日本は「子どもの安全」
- リーズナブルにできる改善活動
- 人口1万4000人の三重県多気町で進むプロジェクト「ヴィソン」
- ナショナルチェーンやコンビニ、自販機を置かない
- 従来の道の駅が持ち合わせてこなかったコンセプトを軸に
- 自動運転で変わる〝人の移動〟を呼び込むために
第3章 事例で紐解く、「ニーズの把握」と「データの活用」
- 利用データはもちろん、潜在的ニーズを「知ること」から始める
- 赤字経営を抜け出す方法を模索していた「平成筑豊鉄道」
- 誰が来ているのか、誰に来てほしいのか
- 相手を知り、自分たちの地域を知る
- 誰が現場の課題を最も熟知しているのか
- 「鉄道とは何か」という機能分析からスタートさせた
- 観光列車に必要なのは美しい景観だけではない
- 仕事を楽しむこと、面白がってもらうことが成功への近道
- インターネットで基礎情報や数字を集めて、企画してみよう
- 情報収集の模範的な方法と手順
- 二次交通を計画する際のベースとなる調査
第4章 デジタルと新しい移動手段の現在地とミライ
- 新しい移動手段やサービスが万能というわけではない
- ライドシェア
- AIデマンド交通
- AIデマンドバス
- 自動運転
- 電動キックボード(特定小型原付)
- シェアサイクル
- ドローン
第5章 既存の都市と交通インフラとの向き合い方
- 鉄道会社との向き合い方
- バス会社との向き合い方
- タクシー業界との向き合い方
- 公共交通計画との向き合い方
- 自転車活用の考え方
- バリアフリーや車いすとの向き合い方