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★静岡県内におけるインバウンド宿泊客消費による経済波及効果332億円と試算

2018.10.31

静岡経済研究所は24日、インバウンド宿泊客の消費による経済波及効果が静岡県内で332億円にのぼるとの推計結果を発表した。これは、観光庁の公表資料を元に試算したものである。

消費額の算出方法は、「県内のインバウンド国別宿泊数」x「国別消費単価」で計算。前者は観光庁の「宿泊旅行統計調査」を元に推計、後者は観光庁の「訪日外国人消費動向調査」を元に推計した。それによると消費総額は289億円で、うち県内産業が直接受け取る金額は216億円となった。

また、インバウンドの直接的な消費金額だけでなく、第1次、2次産業誘発額までを合算した経済波及効果は332億円にのぼると推計した。インバウンドの国別宿泊客数のうち、最も多い6割以上を占める中国人は一人一泊当たり2万1,136円の消費単価があり、中国人による経済波及効果は226億円と全体の7割を占めた。次いで、2位が台湾の32億円、3位が韓国の15億円となった。欧米ではアメリカが5位で7億9500万円だった。

国内の人口減少が進む中、インバウンド観光客の消費は宿泊業のみならず、飲食サービスや小売業など観光関連産業にもプラスの影響をもたらし、県内の景気を押し上げている。今後、さらに経済波及効果を高めていくためには、県内での滞在期間を1日でも長くし、より多くのお金を使ってもらうために知恵と工夫が必要だと指摘した。

(やまとごころ編集部)