【人民日報】第85回 科学技術で旅行がさらにスムーズで楽しいものに
2020.05.04
AR(拡張現実)、VR(仮想現実)、AI(人工知能)、5Gなどが進んでいる。これらのデジタル化されたテクノロジーはすでに、多くの観光地、ホテル、旅行会社などの旅行分野で普及し、応用されており、観光客に個性的、多元的、質の高いサービスを提供している。科学技術はすでに観光発展の新たな原動力になり、観光の未来を構築しようとしている。
今や中国の技術は日本より進んでいる場面もあり、彼の地では、観光においてどのような状況になっているかをキャッチアップしておくことも大切だ。最近のトピックスを紹介する。
技術で旅行がよりスムーズに
スマホを持てば、気軽に移動できる。目的地の選択、攻略情報、ビザ申請、航空券・ホテル・入場券の予約、ガイドの検索から、自動車や船舶のレンタル、保険の加入、電話カード・ネットワークカードの購入、写真撮影、ショッピングの決済などをワンキーで処理できる。日進月歩の発展を遂げる科学技術によって、観光がこれほど簡単なものになった。
海外旅行は近年、持続的に成長している。毎年世界各地を訪れている1億人以上の中国人観光客にとって、特にフリープランの場合では、言葉の意思疎通が最大の問題になる。さまざまな翻訳ソフトと翻訳機は同時通訳、撮影識別、多言語翻訳などの高い機能を提供しており、異国の旅がますます簡単なものになっている。
中国人観光客は国内のライフスタイルを世界に持ち込んでおり、海外旅行中のモバイル決済がますます普及している。支付宝(アリペイ)によると、中国人観光客はすでに世界56カ国・地域で支付宝を使用している。世界36カ国の96空港と港が、支付宝による税還付をサポートしている。支付宝はこのほど正式に海外配車サービスをリリースした。すでに英国、米国、豪州、UAE、シンガポール、タイ、マレーシア、フィリピン、ベトナムなど13カ国で利用され、多くの中国人観光客の配車の需要を満たしている。
技術で旅行がより楽しく
観光客の旅行への需要は、見るものが美しい以外に、楽しく感じる必要があり、インタラクティブ性が最も望ましい。このほど開幕した「大盛敦煌芸術大展」は敦煌石窟を北京に「移動させた」。リアルな壁画の復刻、カラー・3次元による芸術の再現、層別の壁画の立体的な表示、VR敦煌洞窟及びホログラムダンス、敦煌復刻楽器展などの展示により、現代の科学技術と文化・芸術を深く融合させ、来場者に実感でき、視聴可能な、触れることのできる鑑賞体験をもたらした。
深圳歓楽谷と中国電信が協力し、「中国初の5G+体験楽園」を建設する。観光客は将来的に深圳歓楽谷で、ホログラム・エンターテインメント製品、園内交通ツール自動運転、スマートサービスロボット、MR(複合現実)体験型ガイド、スマート販売ロボットなどを体験できる。錦繍中華景勝地はハイテク自動運転車を媒介役とし、観光客に真新しい小売サービス体験を提供する。観光客は手を振る、もしくはスマホで呼び出すといった手段により、自動運転車を使用し食品、ドリンク、文化クリエイティブ記念品などの商品を気軽に購入できる。
同程芸竜と馬蜂窩旅遊網がこのほど発表した「新観光消費トレンド報告書2019」によると、AI、AR、VRなどの技術の観光業界における応用は、観光消費に深い影響を及ぼしている。観光客の95%が外出前にこれらの観光コンテンツに目を向けると回答した。これらの新技術は今後数年内に、テーマパーク、博物館、観光地の欠かせないものになると予想する専門家がいる。