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コロナ収束の兆しを見せる中韓では連休中の国内旅行が活況も、日本では宿泊施設の廃業が相次ぐ

2020.05.01

日本ではゴールデンウィーク週間が始まったが、「観光」「インバウンド」をキーワードに今週1週間見てきたニュースから、観光業の業種ごとの動きをお届けする。

廃業や事業停止などが相次ぐ宿泊業

宿泊業は「ファーストキャビン」や「WBFホテル&リゾーツ」など、勢いのあった事業者の廃業のニュースが相次いだ。また、農繁期の労働力確保としても機能していた農家民泊も、キャンセルや時期未定の延期が続き、今後は農泊を廃業する農家も出てきそうだという。

一方、ホテル最大手のマリオットは、新たな衛生基準をもうけ、WHOなどが推奨する消毒液を使いホテル全体を殺菌できる電噴霧器などを導入し、移動再開に備える。また星野リゾートは、スタッフ及び宿泊客の健康確認の徹底や館内のアルカリ電解水による清掃を始めた。

台湾中小企業のEC進出サポートを表明したアリババ

小売業では、アリババが台湾の中小企業のEC進出サポートに乗り出した。台湾の中小企業は、対面販売を中心とする従来型のビジネスを続けていた企業が多いが、新型コロナウイルス により、変化を余儀なくされている。国内では、イオンがヘアケア市場初となる、「ヴィーガン認証」「ハラール認証」W取得のヘアケア商品の販売を開始した。

飲食店支援のプラットフォーム構築に動くグローバル企業

飲食業は、インスタグラムが飲食店のアカウントから注文できる機能を日本国内で開始した。新型コロナウイルスで苦境に立たされている中小飲食店を支援する取り組みの一環。トリップアドバイザーはレストラン施設が、テイクアウトやデリバリーのお知らせや、食事券などの販売表示を、無料で設定できるようにした。グローバル企業が飲食店の支援に乗り出す中、各地で飲食サービス業の求人倍率が急低下している。

中韓では連休中の国内旅行が活況

旅行業の特筆すべきニュースは、中国と韓国で旅行が復活してきていること。トリップ・ドットコムグループのレポートによると、メーデー5連休の予約数が急増している。韓国空港公社によると、韓国でも、連休となる4月30にちから5月初旬にかけて、航空便の運行が増えている。日本国内では、ゴールデンウィークにいかに人の移動を制限できるかが収束の鍵とされており、観光地を有する地域の知事らが、訪問を控えるよう国民に呼びかけている。

苦境に立たされるエアライン

交通業では、ルフトハンザ・ドイツ航空が破産も視野に、政府との支援交渉を行い、英国のブリティッシュ・エアウェイズは、最大1万2000人の人員削減を表明した。国内では、地方空港の生命線である国内線でも、減便が進んでいることが報じられた。イベントや旅行の自粛に加え、リモートワークの普及で、将来的にも苦戦を強いられそうだ。

中国における旅行復活に世界中が注視

海外メディアは、中国で国内旅行が復活しつつあることを、希望と懸念を持って報じられている。旅行が再開されるのかをテーマにした記事も増えているが、共通して「今は誰にもわからない」としている。

(やまとごころ編集部 ニュース担当 清水陽子)

 

 

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