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【コロナ:世界の動きまとめ】日本政府、入国規制を3段階で緩和する方向。入国拒否対象国はインドなど加え111カ国に

2020.05.23

日本政府が、新型コロナウイルスの感染が収束しつつある国・地域からの入国制限を3段階で緩和する方向で調整していることが明らかになった。一方、全世界の国・地域を対象に実施している入国規制は6月中も続ける方針で、新たに11カ国も入国拒否対象に加えることとなった。入国規制の緩和は、夏以降になる方向だ。今回の世界の動きまとめは、日本の入国規制緩和についてお届けする。

 

入国制限措置を6月末まで延期する方針

現在、日本政府は、100カ国・地域からの入国を拒否しており、他の全ての国・地域からの入国者に対してはホテルなどで14日間の待機を要請する入国規制を行っている。

22日、茂木敏充外相は当初5月末までとしていたこれらの入国制限措置を1カ月延期する方針を発表した。さらに、インドやアルゼンチンなど11カ国を、レベル3の「渡航中止勧告」に引き上げたことも明らかにした。

新たに追加されるのは、インド、パキスタン、バングラデシュ、アルゼンチン、エルサルバドル、キルギス、タジキスタン、アフガニスタン、ガーナ、ギニア、南アフリカ。これらの国は、日本への入国拒否対象国に加わるため、入国拒否対象国は111カ国・地域に拡大することになる。政府は近く国家安全保障会議(NSC)の緊急事態大臣会合を開き、これら11カ国に2週間以内に滞在した外国人の入国拒否などの水際対策を決める。

 

ビジネス客→留学生→観光客の順番に入国規制緩和へ

同外相は、これらの入国規制の緩和に対して、日本国内での感染収束後に3段階での緩和を想定しているとも明らかにした。まず第一段階の緩和は、ビジネス客と研究者の往来を対象とし、第二段階が留学生らを対象とした緩和。観光客への規制緩和は第三段階となるが、「観光客を対象とする緩和は、かなり先になる」とコメントしている。

どこの国から入国規制緩和するかに関しては、相手国の感染状況を分析し、経済的な結びつきや往来の必要性などから判断し、段階的に広げていく考えだ。22日、西村経済再生相はテレビ番組で、「TPP(環太平洋経済連携協定)の国では豪州やニュージーランド、ベトナムと意見交換したい」と語った。台湾、欧州の一部なども候補に挙がっている。

 

往来再開には、求められる国内のPCR検査体制

入国規制の緩和に関しては、双方の国で合意が必要となるため、外務省ではすでに実施している国の情報収集を始めている。

中国では現在、海外からの入国者に対して、指定施設での14日間の隔離措置を求めているが、上海や天津などをビジネス目的で訪れる韓国人の入国を、出国の72時間以内に検査を実施したPCR検査の陰性証明書の持参と入国後の再度のPCR検査での陰性結果を条件に入国を認める「ファストトラック制度」を、5月1日から開始している。

現在日本ではPCR検査を簡単にできる体制にはなっていないが、各国との往来を再開させるにあたってはその辺の体制を整えることも求められるのは必須だ。

(やまとごころ編集部・外島美紀子)

 

やまとごころでは、重点20市場における入国規制の状況を一覧にまとめています。
詳細はダウンロードしてご覧ください。

各国・地域の入国規制まとめ

 

※最新版も更新されました
7/7 更新【新型コロナ:各国入国規制まとめ 】

 

 

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