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インバウンド回復期に今から備える! JNTO海外事務所の実例から学ぶ、読者の共感を生むコンテンツや情報発信のコツ

2020.08.19

新型コロナウイルス感染症が全世界で拡大し、2020年冬から春にかけては、国境封鎖やロックダウンなど、拡大防止のための様々な取り組みが各国地域で行われた。これらの措置が功を奏し、感染者数の抑え込みの成果が出ている国・地域もあれば、ロックダウン解除後の第2波が発生し、再び感染者数が上昇、再度外出禁止や自粛措置を行う国や地域もある。

経済活動再開と感染症拡大防止策のバランスをどこに置くかの模索が続いているものの、依然として国境を越えた移動制限は多くの国、地域で継続している。そういった中で、観光業界は目下、全世界的に国内観光やマイクロツーリズムが主流になっている。

しかし、中長期的に見ると、国際観光や国境を越えた人の移動は必ず戻ってくる。そのタイミングを逃さず、いち早くお客様を迎えるためにも、今の時点からその準備は欠かせない。特にこの時期、一度つながったお客様との関係維持も含めて、継続的なプロモーションや情報発信はとても重要な要素となっている。今回は、JNTO海外事務所の実際の取組をもとに、JNTOがまとめた今だからこそできる海外向けの情報発信のコツとポイントを一部紹介する。

 

日本にちなんだクイズ、ゲームなど、気軽に参加できるコンテンツ発信が成功のカギ

1)消費者参加型

まず一つ挙げられる成功例として、クイズやゲーム、アンケートなど消費者が気軽に参加できるタイプがある。例えばベトナムでは、サンプルと本物の食べ物の写真をSNSに投稿し、どちらが本物かをアンケートで答えてもらうポール型投稿が好反応だった。

出典:JNTO

また香港では、ビンゴ形式で自分の日本体験を細かくチェックしていくゲームを展開したところ好評だった。

▲左:誕生月に合わせておススメの観光地を紹介するコンテンツ、オーストラリア、ベトナムなどで展開された 右:香港では、日本でできる体験をビンゴゲーム形式で紹介、参加者がチェックをして投稿する姿も見られた(出典:JNTO)

 

2)バーチャルツアー・VR映像

富士山・東京タワー・ジェットコースターなどのバーチャルツアー動画に人気が集まったのはフィリピン。金沢のバーチャルツアーは普段とは異なる観点からの動画という点からベトナムで好評だった。

 

[12/5/2020] Dạo quanh Khu phố trà Higashi Chaya (Kanazawa)

💕Ngắm nhìn khung cảnh yên bình vắng lặng tại Khu phố trà nổi tiếng Higashi Chaya tại Kanazawa. Bạn có để ý thấy người bạn quay phim đang đi trên phương tiện đặc biệt gì không nào?🤣 #tradition #JNTOpatner

Cảm nhận Nhật Bảnさんの投稿 2020年6月25日木曜日

 

Stay Homeを促しながら次回の訪日を膨らませる仕掛け

3)メッセージ性の高い投稿(Stay home動画等)

メッセージ性の強いStay home動画で、直近の旅行は控えるよう促しつつも次回の訪日への期待を膨らませる内容を盛り込む。韓国では「その日を待ちながら」と題して過去の動画を再編集、SNSやホームページで公開すると「日本が恋しい」などと大きな反響があった。

 

4) 定番のコンテンツ

風景や食、体験など普段から人気の投稿コンテンツは今も良い反応が得られている。俳句スタイルの短文を添えた風景写真(韓国)や、ムスリムが美しい風景に佇む画像など(マレーシア)など、一味違う訴求力を持たせたものは反応が特によかったという。

出典:JNTO

JNTOでは写真選定のコツなど、効果的なSNS情報発信の運用ガイドラインを用意しており、こちらも活用可能だ。また、コロナ禍においては「見に来てください」ではなく「写真を見て美しさを楽しんで」というトーンを維持することが重要という。

 

現時点で留意すべきことを心がけたうえで、慎重な情報発信を

ここまで、訪日客に好評だったコンテンツを紹介してきたが、発信するときには留意すべき点、気をつけた方がよいこともある。

まず、日本へのフライト・宿泊の予約を促す情報の投稿は、渡航制限の解除をいつ迎えられるかわからないため、時期尚早。「いま旅行しよう」「もしあなたが日本にいたら」といった表現も、海外旅行への制限がある中で現地の利用者から不快感を持たれる可能性があるため、適切ではない。

また日本における安全関連情報・コロナ対策情報の発信も、世界的基準の感染防止対策を講じていることを発信するのは有効だが、常に現地の目線で投稿内容を確認することが重要だ。盛り上がっているイベント会場など、ソーシャルディスタンスを保たれていないと判断されがちな写真も回避すべきとしている。

 

今回はJNTOの賛助団体・会員に向けた情報提供の中から一部抜粋して紹介した。JNTOでは今後もこのような情報を蓄積し、賛助団体・会員への有益な情報提供や地域との連携を強化していくという。