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コロナ禍で日本メーカーの海外向け商品販路としてECコマースが躍進、売れ筋商品は食器やレディースアパレルなど

2021.02.17

新型コロナウイルスの感染拡大から海外との往来が制限され、日本メーカーの新たな販路開拓に支障が生じている。メーカー側は海外の展示会などを通じた営業活動が制限され、海外バイヤー側は仕入れに来日することが難しい。年間1万人いた日本国内の大型展示会への来場者も、2020年秋にはわずか数人という状況だ。2021年になって緊急事態宣言が出されたことで、更に厳しい事態が予想される中、海外販路の開拓方法として越境ECコマースが注目されており、今後より成長していくことが期待されている。

そのような背景から、BtoB越境ECサイト「SD export」を運営する(株)ラクーンコマースは、売上上位国である香港、台湾、アメリカの売れ筋を、コロナ前と現在とで比較した。同サイトでは、2020年の流通額が前年同期比で216%を記録していることから、越境ECのニーズの高まりを、売上上位国と売れ筋商品から分析している。

「コロナ前後の売れ筋変化」として挙がった商品は「食器・キッチンアイテム」で、香港・台湾・アメリカの売上合計で前年比約5倍となった。新型コロナウイルス感染症の影響で「外食を控えて家で食事をする」という現状が世界中で起こっていることが、売り上げ増の要因と言える。次に「レディースアパレル」が、香港では昨年の2位から1位に、台湾ではランク外から急上昇し3位となった。香港においては、売上が前年比で約7倍を記録しており、直接、日本の展示会で買い付けができなくなったバイヤーが、オンラインの仕入れを増やしていることが原因と考えれらる。