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持続可能な観光の促進に向け、旅行業界が取得可能な国際認証ラベル一覧 観光庁が公表

2022.03.04

旅行業者が持続可能性に配慮した旅行商品を造成するにあたり役立つ認証ラベル等を、観光庁がリストアップし公表した。

SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)の取組が世界的に加速する中、持続可能な観光は、旅行に携わる事業者にとっても避ける事の出来ないテーマとなっている。今後の観光産業の発展には、各旅行業者が持続可能な旅行商品を販売していく必要があり、旅行事業者にとって持続可能性に配慮された商品素材を選択する際に指標となりうるのが「認証ラベル」だ。

認証ラベルの利点は、独自の判断で自社の商品やサービスが持続可能であると主張するよりも、第三者機関の審査等により認められた証明を提示することで、旅行者やビジネスパートナーからの信頼を得やすいことだ。一方、過去に海外では認証ラベルが乱立し、どの認証ラベルが適切なものか判断が難しい状況があった。

そこで観光庁は、旅行業者が持続可能な観光にかかる旅行商品の造成を検討する際に、持続可能性に配慮した素材を選択するための認証ラベル等をまとめてインデックスにしたうえで発表。

認証ラベルは、1.観光地/観光資源、2.宿泊施設、3.旅行会社 4.飲食店/レストラン、5.ガイド、6.脱炭素対策の取り組みの6つのカテゴリに分け、認証ラベルの名称、地域や宿泊施設など認証の対象、管理団体、本部国、連絡窓口、概要がまとめられており、国際基準に準拠しているラベル名には、黄色のハイライトをつけている。

例えば、「持続可能な観光地トップ100選2021」に日本から12カ所を選出した認証ラベル「グリーン・デスティネーションズ(Green Destinations)」を例に見てみると、地域を対象とした認証ラベルで、管理団体はグリーン・デスティネーションズ、本部国がオランダであることが一目でわかる。名称には黄色くハイライトがあり、窓口のメールアドレスも載っている。概要には、2014年に設立された団体で、観光地域に対して認証を行うことや、表彰制度の仕組みも簡単に説明されている。

観光庁は、世界的な潮流に沿う旅行商品が普及することで、国内の旅行業界活性化の一助となればと考えている。

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