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【コロナの先のインバウンド業界①】今だからこそできることを考える---やまとごころ村山慶輔

2020.03.16

新型コロナウイルスの感染拡大により、大きな打撃を受けているインバウンド業界。この試練の時をどのように乗り越えていったらいいのか…。東日本大震災、SARSなど過去の困難を乗り越えてきたインバウンド業界の各分野で活躍する方々から、“今なにをすべきか”をテーマに応援メッセージを寄せていただきます。
1回目は、2007年よりインバウンドに取り組む弊社トップの村山慶輔です。

 

「インバウンド業界が今だからこそできることを考える!」

---コロナはどんなインパクトを与えているか

2019年の韓国との政治問題で打撃を受けたインバウンド業界。
改善の兆しが見えはじめたところに、2020年明け早々から新型コロナウィルスが勃発。
中国からだけでなく、全世界からのインバウンドに大きな影響が出ています。
訪日ツアーの延期・キャンセル、国際的な商談会・イベントの中止はもちろん、航空便の減少や感染症への不安から個人客の減少も深刻化。
先日、インバウンドを専門に扱う旅行会社の経営者の方々と打合せをしましたが、 3月、4月だけでなく、ゴールデンウィークもキャンセルが入りはじめているなど、収束の見通しがつかない中、不安定な状況が続きそうです。
旅行会社以外にも、小売、飲食、交通、自治体、そして、我々のようなインバウンドビジネスを支援する立場のプレイヤーなど様々な方と情報交換をしておりますが、今、まさにやることは、この状況を冷静に捉え、今後どうしていくべきか?という点に尽きると実感しています。

 

---過去のピンチを元に、今回どう対応しようとしているか

私は2007年からインバウンドに取り組んでいますが、 過去を振り返ると、3回大きなピンチがありました。

一つめは2008〜9年リーマンショックによる世界金融危機
二つめは2011年東日本大震災
三つめは2012年尖閣諸島問題先鋭化

これらのピンチの際に、いろんな方を見てきました。
・インバウンドはもう厳しいと言ってやめてしまう方
・いつかは状況は回復すると信じ、辛抱強く取り組んだ方
・顧客を分散させるなどの対策を講じ、より強い会社
・地域を作りあげた方 等

「何が正解か」は立場や状況によって違うでしょう。

ただ、今回の状況を踏まえ私が改めて思うのは、 こういう時だからこそ思い切った意識改革を行い、 より強いビジネス・産業を作っていくことが大切だということです。

先日あるホテルのインバウンド担当からこう言われました 。
「リスクヘッジという言葉は以前から意識はしていたが、今回初めて実感した。  今、本当に変わらなきゃ未来はない…」

ビジネスが順調な時は思っていてもなかなか変われないもの。
大きなピンチをきっかけとして、新しい取り組みを会社や地域で推進していく。 それを一個人、一企業でなく、皆で知恵を出し合い実行していくことが大切だと思っています。

 

---今だからこそ、やるべきこと

今こういう状況だからこそ、「直近」、「今後」の観点で次のような 対応をすべきだと考えています。

<直近の対応>
1. 現場での感染症拡大の阻止、従業員に対するケア
2. ビジネスの継続、雇用の維持、そのための必要な各種支援の確保
3. 回復時に向けた商品造成、受入体制(人材育成、キャッシュレス等)の整備

<今後の対応>
1. 観光リスク対策の見直し・深堀り
2. インバウンド戦略の見直し  
 例)ターゲットの再検討(日本人vs外国人、団体vs個人、国別戦略)
3. 足を運ばせるだけの魅力的な観光地、商品作り

直近の対応は重要ですが、それだけでは未来が描けません。
明るい未来を描くためにも、自社や地域をより強くしていくための取り組みを是非していってください。

やまとごころでは、現在、コロナショックの現状や業界に与える影響含め、 様々な情報を発信していますが、さらにインバウンド事業者のみなさまの 課題やニーズを把握し、より有益な発信を行っていきたいと思います。

コロナショックに負けず、明るい未来のため、一歩一歩共に進んでいきましょう!

 

村山慶輔
株式会社やまとごころ 代表取締役兼インバウンド戦略アドバイザー
神戸市生まれ。米国ウィスコンシン大学マディソン校卒。2007年にインバウンド観光に特化したBtoBサイト「やまとごころ.jp」を立ち上げ、企業・自治体向けに情報発信、教育・研修、コンサルティングサービスなどを提供。インバウンドの専門家として講演・執筆活動やメディア出演も多数あり。2020年3月には自身7冊目となる『インバウンド対応 実践講座:「エリア目線」で成果を最大化する成長戦略』を上梓