インバウンドコラム
世界経済フォーラムが隔年で発表する“旅行と観光の競争力 2017年度版“が発表され、日本が4位に輝きました!スペイン、フランス、ドイツが、2015年と変わらず1位、2位、3位に君臨する中、日本は前回から5ランク順位を上げて、堂々の総合4位です。評価項目別で最も上位だったのは「文化資源とビジネス旅行」で、こちらも4位。その他には「地上と港のインフラ」「情報通信技術」「国際開放性」が評価されています。
「”いんばうんど”って何」?と言われる頃から、インバウンド関連ニュースを毎日コツコツと発信してきた私には、ウキウキする結果です。「2年後は金メダルだ!」とばかりに、スペインやフランスのデータ分析を始めようとしたところ、どうやらライバルはそこではないかもしれないことに気づきました。
今年の世界経済フォーラムのレポートが注目しているのは、観光業界の変化の早さです。過去数十年間は北米やヨーロッパが旅行市場の中心でしたが、2030年までに国際観光市場で伸びてくるのは、アフリカ、アジアと中東からの旅行者だろう、としています。そして、この地域は旅行消費国としてだけでなく、目的地としても魅力を増してくるだろうと続きます。2016年から2026年の間に、旅行先として最も成長が期待される国トップ10で名前が挙がっているのが、インド、アンゴラ、ウガンダ、ブルネイ、タイ、中国、ミャンマー、オマーン、モザンビークにベトナムです。特に中国は、総合順位こそ15位ですが、「自然資源」は5位(日本は26位)、「文化資源とビジネス旅行」では1位(日本は4位)と、ポテンシャルは十分です。
いま日本は、中国を「最大のお客様」と見ています。これからは旅行先として「最大のライバル」になっていくかもしれません。「日本に来ていただこう!」というアプローチだけでなく、相互に送客し合ったり、将来的には遠くからのお客様を一緒に誘客したり、良好な「Win-Win」の関係を築いて行けたら素敵ですね!
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