インバウンドコラム

訪日客に人気の食体験が急拡大!その裏にあった予約・在庫管理の仕組みとは?

2025.05.28

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訪日観光の回復に伴い、体験・アクティビティ市場が活況を呈している今、海外OTAなど複数の販路で商品展開をすることで事業成長を実現する事業者が増えている。「Sushi Making Tokyo」や「Sushi Making Osaka」などの食体験アクティビティ(フードアクティビティ)を提供するFood Activity Japan株式会社もそうした成長企業に名を連ねている。

同社は日本の食文化を〈作る喜び〉や交流体験と融合して提供する「フードアクティビティ」を軸に事業を展開。更なる販路拡大とサービス品質の両立を目指し、予約管理システムの導入に踏み切った。

本記事では、同社の取り組みを例に、予約管理システムの導入が現場にもたらす変化と、事業成長への寄与について掘り下げる。

 

トリップアドバイザー受賞の人気体験の裏にあった“もう一つの現実”

「数日前のランチは思い出せなくても、10年前に旅先で食べた食事は覚えている。そんな“記憶に残る食体験”を提供したいんです」

そう語るのは、Food Activity Japan株式会社の代表・坂めぐみ氏だ。日本食を”つくる” 工程を通じて、食を深く味わう参加型の体験「フードアクティビティ」を提唱し、東京と大阪で、訪日客向けに寿司握り体験を提供している。

人の幸福に直結し、旅の記憶とも結びつく「食」を、非日常の体験として楽しんでもらう。海や山にアクティビティがあるように「食」にもアクティビティを——そんな想いが事業の根底にある。

「“食”は世界中どこでも必要不可欠で、人の幸福度に直結する存在。中でも非日常を求める旅行との親和性は高く、“食べる”だけでなく“作る”楽しさも加えた体験を日本で届けたい」と語る。

同社が提供する体験サービスはTripAdvisorのTOP1%未満の人気アクティビティが受賞する「2024年ベスト・オブ・ザ・ベスト」を受賞したほか、世界の主要な旅ナカOTA(Viator、GetYourGuide、Klookなど)の日本の「料理体験」部門でも1位を獲得するなど、今やインバウンド領域で注目の的となっている。

その急成長中の事業の課題の一つでもあったのが、予約管理である。


▲寿司握り体験は約2時間、グループとプライベートプランを設定している

 

「売れて嬉しい」のその先にあった予約管理の課題とは?

2023年以降、インバウンドの本格回復とともに日本の観光事業者は海外OTA経由での予約が激増したという。Food Activity Japan株式会社もその例に漏れず、TripAdvisor、Viator、GetYourGuide、Klookなど多岐にわたるプラットフォームで集客を行っていた。

だが、予約が増える喜びとともに、現場は次のステージへ対応を迫られていた。定期的に各OTAサイトの管理画面にログインして、予約数を確認したうえで、在庫の数を手動で調整する必要があったのだ。

複数のOTAに同じ商品を掲載しているが、1回の体験で受け入れられる人数には上限がある。
万が一、同じタイミングで複数のサイトから予約が入れば、オーバーブッキングになってしまう。そのため、あるOTAで予約が入れば、在庫数を確認し、他のOTAの販売枠を閉じなければならなかったのだ。

ただ人気になればなるほど、操作が間に合わずに、不本意にダブルブッキングが起きたり、予約の取りこぼしが発生し、頭を抱えることもあったという。

旅行者にとっては気軽な「一つの予約」。その裏で現場では、丁寧な対応を積み重ねながらも、手作業での在庫管理に限界が見え始めていた。

 

予約を“即時確定”に、OTAの在庫一元管理システムがもたらした変化

そんな中で見つけたのが、アクティビティの在庫を一元管理できる「JTB BÓKUN」だった。導入の決め手は、複数のOTAの販売状況を連携でき、在庫状況がリアルタイムで反映される即時性にあった。

担当者が見るべき画面は、「JTB BÓKUN」に登録した自社アカウント一つで済む。各OTAにおける商品の販売状況が、一目で分かるようになったため、これまで常に抱えていたオーバーブッキングのリスクが解消された。

また、システム導入により、リクエスト予約制から、即時予約に切り替えることで、お客様を待たせることなく申し込みと同時に予約が確定できるようになったという。

さらに、これまでは、オーバーブッキングなど万が一に備えて確保していた枠をOTAへ開放できるようになったことで、売り上げの最大化にも繋がっている。

 

予約業務から解放された現場で始まった、情報発信と体験価値の磨き上げ

予約管理の仕組みを整えたことで、時間の使い方が大きく変わったという。現在は、新たに生まれた余白の時間を使って、SNS発信や新体験の開発に注力している。

同社はInstagramやYouTubeをはじめとしたSNSでも積極的に情報発信を行っており、2025年5月時点でフォロワー総数は20万人を超える。日本への旅行を楽しみにしている方や、日本滞在中に体験アクティビティを探している世界中のお客様に、コース内容を伝えるだけではなく、「フードアクティビティ」の魅力やリアルな体験の様子が伝わるような発信を続けている。


▲2025年5月にSNS総フォロワー3カ月で10万人突破

さらに、空いた時間を「新しい体験設計」に充てられるようになったことも、大きな変化の一つだ。

坂氏がとくに大切にしているのは、 “日本らしい伝統”として一方的に伝えるのではなく、多様な食文化との架け橋として寿司体験を設計することである。

「寿司は今や世界各地で独自に進化し、それぞれの文化に根付いています。だからこそ、各国で育まれたSushi文化への敬意も忘れないようにしています」

同社では、寿司の歴史や職人技を伝えながら、海外で親しまれるスタイルとの融合や“楽しさ”も体験に織り込むよう心がけている。また、ヴィーガン、ベジタリアン、グルテンフリー、アレルギー対応など、食の多様性に配慮した選択肢も整え、文化的背景が異なる訪日旅行者にも安心して参加してもらえる体験を目指している。

 

“体験の価値”を支える、目に見えない裏側の整備

BÓKUNには同じシステムを導入する事業者同士が在庫を連携し、共同で商品を販売できる機能も備わっている。これにより「寿司体験と抹茶体験をセットで販売する」などのクロスセル展開も現実味を帯びてくると、坂氏は期待を寄せる。

「今後は、他社と連携した体験の造成も視野に入れています。従来のやり方でクロスセルを実現するとなると、連携事業者同士の個々のサイトで受け付けた予約情報を常に共有するなどの手間も時間もかかりますが、同じシステムを使っていれば、予約の取り違えもないですし、運営側のストレスも格段に減る。コラボ商品の充実が期待できます」

体験アクティビティを運営する事業者にとって、予約は売上であると同時に責任でもある。期待して予約してくれた旅行者に“不手際”で迷惑をかけることがあってはならないし、体験のクオリティも常に上を目指す姿勢が問われている。

Food Activity Japanが示した管理システム導入が語りかけてくるもの、それは質の向上に努めながら成長を続けるには、裏方の仕組みを整えることが不可欠だという実践的な気づきに他ならない。

Sushi Making Tokyo公式サイト:https://washoku.site/cookingclass


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