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【外国人宿泊者数】2019年10月インバウンド宿泊者数は897万人泊。都道府県伸び率トップは香川県、市場別は2カ月連続でイギリス

2019.12.27

刈部 けい子

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観光庁が発表した2019年10月の宿泊旅行統計調査結果(第2次速報)によると、全体の延べ宿泊者数は4540万人泊で、前年同月比2.5%の減少となった。日本人延べ宿泊者数が前年同月比5.0%減の3643万人泊だったのが影響した。

一方で、外国人延べ宿泊者数は前年同月比8.8%増の897万人泊と9月よりも伸びが大きく、10月として調査開始以来の過去最高を更新した。なお、11月の外国人延べ宿泊者数(第1次速報)は前年同月比6.7%増となっている。

延べ宿泊者全体に占める外国人宿泊者の割合は19.8%だった。

地方部伸び率プラスに転じる

三大都市圏と地方部での外国人延べ宿泊者数を比較すると、三大都市圏は558万人泊(構成比62.2%)、地方部が339万人泊(同37.8%)で、およそ6対4の割合だった。前年同月比の伸び率では、三大都市圏で11.8%増、9月は前年割れだった地方部は4.1%増となった。

都道府県別の外国人延べ宿泊者数は、東京都が228万9020人泊(前年同月比7.1%増)で1位、ついで大阪府(135万5370人泊、同5.9%増)、京都府(81万270人泊、同44.5%増)、北海道(55万2280人泊、同7.8%増)、沖縄県(46万270人泊、同16.6%減)と続く。

伸び率でトップだったのは香川県で、前年同月比73.6%増(9万1200人泊)。福井県(同61.7%増、8180人泊)も前月に続き大きく伸ばし、京都府、静岡県(同42.3%増、21万6160人泊)も40%台の伸びを示した。韓国人旅行者の激減の影響で8月から2カ月連続で前年同月比マイナスだった九州7県は福岡県、大分県、宮崎県でプラスに転じた。

都道府県別の国籍(出身地)別延べ宿泊客数の構成比を見ると、中国が北海道、関東、中部、関西を中心に17都道府県でトップシェアだった。地方別では東北、中国、四国、九州、沖縄で台湾の存在感が目立った。京都府、広島県、大分県では欧州が一番多く、広島県は49%を欧米豪で占めた。ラグビーワールドカップ開催の影響で、欧米豪が大きくシェアを伸ばしたが、なかでも、大分県はラグビーワールドカップの開催地であり、2位もオーストラリアだった。同じく試合が行われた熊本県も欧州のシェアが台湾に次ぐ18%あった。

6割減の韓国は宿泊数7位に後退

10月の宿泊者数を国籍(出身地)別で見ると、1位が中国、以下台湾、アメリカ、香港、イギリスで、トップ5常連の韓国は7位に後退した。なお、上位5カ国・地域で全体の58.7%を占めた。

市場別伸び率に関しては、イギリスが前年同月比162.4%増(40万2480人泊)で、9月に続き連続トップ、続いてフィリピン、ベトナム、オーストラリア、マレーシア、カナダ、ロシアが30%台の伸びを示した。一方で、韓国は訪日客数の減少に伴い、前年比66.1%減(30万3310人泊)だった。

国籍(出身地)別の都道府県別の延べ宿泊者数構成比では、中国、香港、ベトナムが大阪府で最も多かったが、残りの17市場では東京都に宿泊した人の割合が最も多かった。

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