インバウンドニュース
九州を襲った豪雨で観光業界に更なる試練 在留外国人にはキャンピングカーでの日本観光が人気
2020.07.10
新型コロナウイルス感染症からの回復途上にあったところ、九州を中心に豪雨が降りかかり、自然災害との二重苦が観光業界を苦しめる。7月5日には、東京五輪の行方も争点の一つだった為インバウンド業界からの注目度も高かった東京都知事選で、小池百合子氏が再選された。そんな中での各業界の動きをまとめた。
5月の宿泊数84.8%減もお寺でテレワークや飛騨に分散型ホテルなど攻めの動き
6月30日に観光庁が宿泊旅行統計調査5月の第1次速報が発表され、延べ宿泊者数は781万人泊で、前年同月比は84.8%減と4月より更に落ち込んだ。そんな中、高野山の宿坊、高野山恵光院がテレワーク向けの宿泊プランの提供を開始したり、飛騨古川には飛騨の匠たちによる新築の木造町家をメイン棟とした分散型ホテルが開業したりと日本の宿の挑戦は続いている。
6月の大手百貨店売上は回復傾向 レジ袋有料化開始で風呂敷が人気
7月1日に始まったレジ袋有料化を受け、風呂敷が再評価されているという。同日に公表された大手百貨店4社が6月の既存店売上の速報では、全社ともマイナス幅は前月より回復した。免税売上高は引き続き厳しい状況が続いているが、ECやテレビ通販などが好調だ。
ビールもテイクアウト、エコバック感覚の専用水筒
金沢市の地ビール製造のオリエンタルブルーイングがネットで先行販売していたビール持ち帰り専用水筒を、直営店の店頭でも購入できるようになった。テイクアウトでビールの販売を強化できるだけでなく、缶や瓶の消費抑制につながり環境にも優しい。エコバッグの感覚で使える。
3密避けて旅したい在留外国人にキャンピングカーが人気
キャンピングカーレンタル事業の運営会社によると、在留外国人によるキャンピングカーレンタルの利用が急増しているという。長期休暇に母国に帰省できない外国人に、公共交通機関も宿泊施設も利用せずに日本を旅する手段として選ばれている。
国内旅行会社は苦戦、米投資会社は訪日需要回復を見込む
旅行業ではHIS( エイチ・アイ・エス)が、2020年10月期の上半期決算で上場以来初の赤字となったことや、しろくまツアーを展開するホワイト・ベアファミリーが民事再生法の適用を申請したことがニュースとなった。一方、米投資会社のブラックストーン・グループが、日本の観光関連企業への投資を検討していると明かした。訪日需要は今後2~3年で回復し得ると見ている。
九州に豪雨、観光庁が被災宿泊事業者に特別相談窓口設置
3日から豪雨が九州を襲い、コロナ対策に奮闘していた観光事業者に更なる打撃を与えた。観光庁は、被災した宿泊事業者向けの電話特別相談窓口(092-472-2330)を九州運輸局観光部観光企画課に設置した。東京都では小池都知事の続投が決まり、東京五輪は引き続き来夏の開催を目指す。長崎市が、市内の観光名所を印刷したはがきを5万枚用意し、市役所などに設置する。市民は無料で投函できるため、市民と協力して長崎の魅力発信に繋げる狙い。
アメリカ有名旅行誌が日本の見所を紹介
海外メディアではアメリカのビジネストラベル誌Global Traveler(グローバルトラベラー)が、「日本にまた行くのを待てない6の理由」という記事を掲載し、富士五湖エリアからからの富士山の眺めや京都の竹林、地獄谷野猿公苑の猿などが写真と共に紹介された。
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