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G20 観光大臣会合 強靭かつ持続可能な観光の回復に向け、大臣宣言とガイドラインを採択

2021.05.12

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G20観光大臣会合が、5月4日に開催され、新型コロナウイルス感染症の影響からの包摂的、強靭かつ持続可能な旅行と観光の回復に向けた国際的な連携強化等について議論を行なった。

参加国は、議長国であるイタリアをはじめとするG20のほか、シンガポール、スペイン、オランダ、コンゴ、ブルネイ、国際労働機関(ILO)、イスラム開発銀行(ISDB)、経済協力開発機構(OECD)、世界観光機関(UNWTO)、世界貿易機関(WTO)、世界旅行ツーリズム協議会(WTTC)で、日本からは、小林国土交通大臣政務官が参加した。包摂的、強靱かつ持続可能な旅行と観光の回復をテーマとして議論が行われた。

会合では、まず、新型コロナウイルス感染症により打撃を受けた観光産業の持続可能で強靭な回復に向け、安全な移動、危機管理、強靱性、包摂性、グリーン・トランスフォーメーション、デジタル化、投資とインフラの7つの政策分野について話し合われた。各国がより連携して取り組む必要性を認識するとともに、今回の危機をより強靭で、持続可能かつ包摂的な観光に転換する機会とすることを確認し、その成果として「観光大臣宣言」及び「観光の未来に関するG20ローマガイドライン」が採択された。

世界および地域の環境を維持するための観光マネジメントである「グリーン・トランスフォーメーション」に関しては、UNWTOが提示したグリーンな旅行及び観光経済への移行に向けた勧告を歓迎するとし、人、地球および繁栄のニーズのバランス調整に役立つ戦略的資産として、持続可能な観光地を支援および促進することにより観光に持続可能性を取り入れること、また、強靱で包摂的なCOVID-19後の観光経済を確保することに向けた行動を求めると観光大臣宣言の中で述べている。

会合で、日本は、自国文化観光に関する基調発言と、文化資源を観光資源として活用し、官民一体となって地域の活性化に繋げることの重要性を強調した。さらに、今回の宣言及びガイドラインを支持と東京オリンピック・パラリンピックの機会に魅力ある地域の情報等を発信していくなどの発言もあった。

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