データインバウンド
【訪日外国人数】2018年訪日客数3119万2000人、19市場で過去最高を記録。自然災害から回復
2019.01.17
刈部 けい子日本政府観光局(JNTO)が発表した2018年12月の訪日外国人数は、前年同月比 4.4%増の 263万2000人となった。2017年12月を約11万人以上上回り、12月として過去最高を記録した。
また、2018年の累計は前年比8.7%増の3119万2000人となり、過去最多だった2017年(2869万1000人)を250万人上回った。
年末に東アジア市場で伸び率回復
12月の訪日外国人数は、イギリス、イタリアを除く18市場で前年同月比を上回る伸び率を示し、12月として過去最高を記録、またシンガポール、マレーシアは単月として過去最高を記録した。夏から秋にかけての自然災害による旅行控えの影響で、韓国(6月から)、台湾、香港(共に9月から)ではマイナス成長が続いたが、復興プロモーションや正確な情報の発信が奏功するなどして、12月はプラスに転じた。
国別総数では韓国が68万1600人で最多となり、以下、中国、台湾、香港、そしてアメリカをわずかに上回り、タイが5位に入った。
12月の伸び率トップ5ではベトナムが3カ月連続1位と好調をキープ、続いてインド、フィリピン、オーストラリア、タイ、ロシアが2桁台の伸びを見せたが、イギリスとイタリアはマイナスだった。特に5月以降7カ月連続で前年同月比20%以上の高い伸びを見せていたイタリア(ー5.6%)、5月以降は2桁台の伸びを示していたスペイン(+1.6%)で伸び悩んだ。
中国が全市場で初の年計800万人超え
2018年の1年間を通して見ると、前述のように東アジア市場を中心に旅行控えが見られたものの、年末までに前年同月を上回るまでに回復した。香港(ー1.1%)を除く19市場が前年を上回る伸びを見せ、過去最高を記録した。
特に中国は自然災害による旅行控えが限定的であったこともあり、838万100人が日本を訪れ、全市場で初めて800万人台に到達した。また、タイは113万人で、東南アジア市場で初の100万人超えを達成した。欧米豪でもカナダ、イギリスを除くと全て2桁台の伸びを見せ、特に、ロシア、イタリア、スペインの成長が著しかった。
年間の市場別シェアでは、東アジアが前年比0.8ポイント減の73.4%、東南アジア+インドは前年比0.6ポイント増の11.2%、欧米豪は前年比0.3ポイント増の11.6%だった。
編集部おすすめ関連記事:
最新のデータインバウンド
【訪日外国人数】2024年10月訪日客数331万2000人 単月最高を記録、累計は過去最速で3000万人を突破 (2024.11.21)
2025年 世界の旅行トレンド「オールインクルーシブ」「グルメ重視の宿」「ロケ地巡り」など8つに注目 ーエクスペディア (2024.11.19)
2025年世界の旅行予測、伝統的な旅の価値観を壊し、自己成長を促す9つのトレンドとは? ーブッキングドットコム調査 (2024.11.15)
進化する世界の旅行者ニーズ、アドベンチャーからスロートラベルまで2025年の注目トレンド ーヒルトン調査 (2024.11.14)
持続可能な都市を評価するGDSインデックスのトップ40 2024年版が発表、伸び率の高さで熊本評価 (2024.11.11)
世界の旅行者が注目するサステナブルな旅、その意識と行動のギャップとは?ートリップドットコム調査 (2024.11.07)
米大手メディア ナショナルジオグラフィック「2025 年に行くべき世界の旅行先25選」に金沢を選出、その理由は? (2024.11.05)
【宿泊統計】2024年8月外国人延べ宿泊者数2019年比39.5%増の1324万人泊。石川県で159.4%増を記録 (2024.11.01)
世界一の美食の街・東京の星付き店 世界トップの170軒、ミシュランガイド東京2025発表。デザートレストランも新掲載 (2024.10.30)