データインバウンド
【訪日外国人数】2019年9月訪日客数5.2%増の227万3000人、韓国6割減もラグビー開催追い風に欧米豪は好調
2019.10.18
刈部 けい子日本政府観光局(JNTO)が発表した2019年9月の訪日外国人数は、前年同月比5.2%増の227万3000人となった。2018年9月を約11万人上回ったことになる。
8月に引き続き韓国市場の落ち込みは大きいが、ラグビーワールドカップ開催に伴う欧米豪の訪日客数が前年同月に比べ7万7000人増加。また、82万人近くが訪日した中国市場が好調で、東南アジア市場も堅調に伸びていることも増加の要因となった。
9月の最高記録とはならず
一方で、2018年9月は台風21号や北海道胆振東部地震の影響を受け、2018年で唯一前年同月を下回った月(前年同月比5.3%減の215万9600人)だったため、その反動が今月のプラス要因にもなったと見られる。なお、2017年9月は訪日客数228万406人で過去最高を記録したが、今月はそれにわずかに及ばず、これで8月に続き2カ月連続で過去最高を上回ることはできなかった。
2019年1~9月の累計は前年同期比4.0%増の2441万7800人となった。
伸び率トップはイギリス
市場別に見ると、8月は76.2%あった東アジア4市場のシェアが68.3%に落ち込んだ。これは、中国、台湾、香港が好調な伸びを示す一方で、韓国が前年同月比58.1%と激減したためだ。先月と同様、日韓関係の悪化による航空便の減便や運休、訪日旅行控えが続いており、海外渡航先の多様化もあることから、今後もプラス要因が見えないのが現状だ。
その一方で、ラグビーワールドカップが9月20日に開幕したこともあり、欧米豪市場は予想通り大きな伸びを示した。特にイギリス(イングランド、北アイルランド、ウェールズ、スコットランド)は前年同月比84.4%増で、4万9600人が訪日。ロシア、フランスも30%台の伸びを示した。
市場別総数では中国が最多。以下台湾、韓国、香港、アメリカと続く。また、イギリスが単月として過去最高を更新したほか、17市場(中国、台湾、タイ、シンガポール、マレーシア、インドネシア、フィリピン、ベトナム、インド、オーストラリア、アメリカ、カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、ロシア、スペイン)で9月として過去最高を記録している。
編集部おすすめ関連記事:
2019年8月訪日客数2.2%減の252万人、韓国からの訪日ほぼ半減に
最新のデータインバウンド
【訪日外国人数】2024年10月訪日客数331万2000人 単月最高を記録、累計は過去最速で3000万人を突破 (2024.11.21)
2025年 世界の旅行トレンド「オールインクルーシブ」「グルメ重視の宿」「ロケ地巡り」など8つに注目 ーエクスペディア (2024.11.19)
2025年世界の旅行予測、伝統的な旅の価値観を壊し、自己成長を促す9つのトレンドとは? ーブッキングドットコム調査 (2024.11.15)
進化する世界の旅行者ニーズ、アドベンチャーからスロートラベルまで2025年の注目トレンド ーヒルトン調査 (2024.11.14)
持続可能な都市を評価するGDSインデックスのトップ40 2024年版が発表、伸び率の高さで熊本評価 (2024.11.11)
世界の旅行者が注目するサステナブルな旅、その意識と行動のギャップとは?ートリップドットコム調査 (2024.11.07)
米大手メディア ナショナルジオグラフィック「2025 年に行くべき世界の旅行先25選」に金沢を選出、その理由は? (2024.11.05)
【宿泊統計】2024年8月外国人延べ宿泊者数2019年比39.5%増の1324万人泊。石川県で159.4%増を記録 (2024.11.01)
世界一の美食の街・東京の星付き店 世界トップの170軒、ミシュランガイド東京2025発表。デザートレストランも新掲載 (2024.10.30)