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【外国人宿泊者数】2020年8月インバウンド宿泊者数前年同月比97.7%減の22万人泊 宿泊者全体では北海道が最多

2020.11.02

刈部 けい子

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観光庁が10月30日に発表した2020年8月の宿泊旅行統計調査結果(第2次速報値)によると、全体の延べ宿泊者数は2615万人泊で、前年同月比58.6%減だった。

内訳は日本人延べ宿泊者数が前年同月比51.8%減の2593万人泊。外国人延べ宿泊者数は前年同月比97.7%減の22万人泊で、同月で比較すると、調査開始以降過去最低となった2011年8月の163万人を下回った。延べ宿泊者全体に占める外国人宿泊者の割合は0.84%だった。

コロナ禍にあっても、7月下旬にGo To トラベルキャンペーンが開始されたこともあり、宿泊者数全体は回復傾向にある。延べ宿泊者数全体ではまだ前年同月の4割強にすぎないものの、日本人延べ宿泊者数は前月と比べても460万人泊ほど増えた。

なお、9月(第1次速報値)の日本人延べ宿泊者数は前年同月比37.4%減の2534万人泊、外国人延べ宿泊者数は前年同月比97.4%減の21万人泊となっている。

Go To トラベルが影響? 宿泊者全体では北海道が最多

都道府県別の外国人延べ宿泊者数は、東京が4万2340人泊でトップ(前年同月比98.2%減)、ついで千葉県(同90.6%減)。また、沖縄県が3位(同97.6%減)に浮上した。7月1位の大阪府は4位(同98.8%減)だった。

外国人延べ宿泊者数はほとんどの都道府県で前年同月比90%台後半のマイナスとなり、1000人泊数に満たない県も多かった。

なお、宿泊者全体では、北海道が195万1800人泊で最も多く、東京よりも27万人泊近く多かった。これはGo To トラベルで東京が除外された影響が大きいと見られる。

8月の宿泊者数を国籍(出身地)別で見ると、1位がアメリカ、以下フィリピン、中国、ベトナム、韓国で、この上位5カ国・地域で全体の45.8%を占めた。また、フィリピン、ベトナム以外は前年同月比9割以上の減少だった。

やまとごころ.jpのサイトで先日、アレックス・カー氏にインタビューした際に、「インバウンドが戻るには時間がかかる。けれど、日本には200万人以上の外国人がいて、自然を体感できる場所に憧れを抱いています。彼らにアピールするのです」と話してくれた。観光客の訪日再開時期のめどが立たない今、日本在住の外国人への宿泊誘致もインバウンド回復への準備としては大事な施策の一つとなりそうだ。


なお、観光庁が10月16日に発表した国内の主要旅行業者48社の8月の旅行取扱額は、前年同月比86.3%減の670億1538万円で、7月よりさらに一定程度の回復傾向が見られた。国内旅行は76.3%減の627億3286万円で、海外旅行は98.3%減の35億6472万円、外国人旅行(日本の旅行会社によるインバウンド向け旅行取扱分)は96.0%減の7億1779万円だった。

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