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2022年は旅行再開の年、旅行者が望むスタイルと旅行会社への期待とは? 日本は節約傾向に

2022.02.21

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パンデミックの宣言があってからまもなく2年、世界的に厳しい旅行制限を経験した人々はいま、旅行の再開を待ち望んでいる。エクスペディア・グループが世界8カ国(オーストラリア、カナダ、フランス、ドイツ、日本、メキシコ、イギリス、アメリカ)の18歳以上の合計5500人に対して行ったアンケート調査と、独自のデータをもとにした2022年の旅行業界の展望と予測を発表した。
(※図・表出典は、expedia groupが発表した調査「Travelers Value Index 2022 Outlook」より)

「人々はこれまでになく目的を持った旅を計画し、休暇で過ごす時間を大切にし、ユニークな経験にお金をかける1年になるだろう。ただし、コロナ禍での予定変更に備え、多くの選択肢を手元に置きたいと考えている」とエクスペディア・フォー・ビジネスのプレジデント、アリアン・ゴリンが述べているように、2022年に対する旅行者の期待は大きく、それに応えるためには業界は「安全と健康、革新的なソリューション、透明性のあるコミュニケーションを優先する」ことが求められる。

 

8割は半年以内に旅行する

回答者の81%が今後半年のうちに家族や友人と旅行をすると答え、78%は頻繁に小旅行をすると答えた。なかでもオーストラリアの人は31%がすでに3回の旅行を計画しているという。リモートワークをよくする人の56%は、ブレジャースタイルの旅行、つまり、仕事と休暇を兼ねて旅行をすると答えた。

 

5割がパンデミック前より旅行支出増加も、日本は桁違いに少ない

また、回答者の過半数(54%)が、パンデミック前より旅行にお金を使うと答えたが、興味深いのは日本では支出予定額が1万4270円(130ドル)と、他の国とは桁違いに少ないことだ。たとえば一番多いアメリカでは2353ドル(25万8000円)、日本以外で最も少ないメキシコでも710ドル(7万8000円)となっている。海外旅行が非現実的な状況であることから、国内の安価な1泊旅行を想定しているのかもしれない。

また、それまでに貯めたロイヤルティポイントを旅行に使うという人も40%いる。特にZ世代(1997-2003年生まれ)では61%がロイヤルティポイントを保有していると答えた。国別ではメキシコが55%で最も多かった。

次回の旅行にいくらかけますか?

20〜30代は5割近くが海外旅行を希望

旅行手段としては、旅行者の大半(71%)が次の旅行では自家用車やレンタカーを使うと答えているが、55%の人は最も好む移動手段は飛行機と答えている。入国制限が緩和されれば、海外旅行は回復して行くだろう。実際に、これから半年で、以下のグラフにあるイギリス、フランス、カナダ、オーストラリア、ドイツ(上から順に)の人たちは3割〜5割が海外旅行に行くと答えている。

なかでもミレニアル世代(1981-1996年生まれ)とZ世代では、それぞれ49%と47%が海外旅行に行く予定があり、すでに予約をしている人もいた。一方、X世代(1965-1980年生まれ)では34%、ベビーブーマー世代(1946-1964年生まれ)では20%と少なくなる。

半年以内に海外旅行へ行きますか?

割引価格を重要視もサステナブルな旅行では支出増も容認

パンデミックになって以来、いつどこで感染再拡大が起きるかわからないため、旅行を予約する際のキャンセルポリシーの柔軟性が重要視されるようになった。2021年の調査では旅行者が予約をするにあたって絶対外せない条件として、適正な価格と旅程を変更できることが上がっていたが、今回の調査では84%がオンラインで予約する際に割引料金が影響力を持つと回答、柔軟なキャンセルポリシーも83%が望んでいる。

また、実際に旅行する際には責任感を持って、環境に配慮したいと考えている人が多いこともわかった。たとえば、62%は旅行先のCOVID-19に関する規制に従うとし、54%はCOVID-19の安全手順が厳格な旅行先を選ぶとしている。43%はサービスや乗り換えのために時間に余裕を持って行動し、38%は地域に根ざした店を利用するとしている。また、サステナブルな旅行にするためなら、支出が増えても構わないと答えた人が59%いた。49%はオーバーツーリズムを減らすために、混んでいない旅行先を選ぶとした。

 

旅行会社に求められることは

1年前と比べると、多くの人がもっとたくさん旅に出て、お金もかけたいという意欲が見られることがわかった。そして、久しぶりの旅に期待を膨らませている旅行者を迎える旅行会社には、これまでにもましてきめ細かな対応が求められる。

たとえば、これまでも求められていたキャンセルポリシーを明確に伝えることに加え、あらゆるタイプの旅行者に向け幅広い選択肢と価格帯を用意すること、COVID-19に関する正しい情報を旅行者と共有すること、あらゆる局面で旅行者に寄り添うこと、躊躇する旅行者をも惹きつける新しいインセンティブを提供すること、サステナブルな取り組みに注力し、エコフレンドリーな旅行を企画することなど、不確実な時代に競争力を保つためにも、心がけたいものだろう。

 

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