データインバウンド
2022年お盆期間の一番人気は羽田-千歳線、運航便数コロナ前上回る。国際線は韓国便が最多
2022.09.30
2022年の日本のお盆休みは、コロナ前を上回る路線が出るなど、航空機による旅行が回復した。3年ぶりの規制のない夏、人々は北へ南へ、そして海外へも足を伸ばしたようだ。
英国の航空データ分析大手Ciriumが発表した8月6日~8月18日の日本発着便の国内線と国際線の運航実績データによると、この期間の運航ルートでは、国内線では「羽田ー千歳」、国際線では「成田ーインチョン」がそれぞれ1位となった
(図版出典:Cirium)
国内線の実運航便数はコロナ前を上回る
2022年のお盆期間の国内線全体の実運航便数は3万908便で、コロナ前の2019年の同時期(3万828便)をわずかだが上回る結果となった。ただし、座席数は4万3590席減少し、513万2004席だった。
この期間、最も多く運航されたルートは、例年運航数トップとなる「羽田ー千歳」間で、2019年同期比106%の1512便。しかし、ここでも座席数は2019年同期比90%の39万4100席に止まった。ただし、2021年同期比ではどちらも上回っている。
続いて実運航便数が多かったのは、「羽田ー福岡」で2019年同期比106%の1457便。座席数も同103%の37万2197席だった。
そのほか上位5路線は以下の通りだった。
▶︎2022年国内線最多運航ルートランキング(調査期間:8月6日~8月18日)
国際線は緩やかな回復
国内線は回復が著しいが、国際線は日本の入国規制が継続されていることもあり、2019年同期(1万1112便)の2割にあたる2380便にすぎない。とはいえ、2021年と比較すると182%と倍増近いのがわかる。
今年の最多運航数は「成田ーインチョン」で、2021年と比較すると実運航便数でも座席数でも3倍前後となっている。韓国が8月4日から8月末までの(現在は10月末まで延長)暫定措置としてノービザ入国を許可したことから、勢いがついたのだろう。とはいえ、2019年同期と比べるとどいずれも4割程度にすぎない。韓国便はまた、「関空ーインチョン」のルートも5位に入っている。
続いて多かったのは「成田ーバンコク」で、こちらは実運航便数でも座席数もコロナ禍前を上回った。タイは2021年11月、アジアのなかでは比較的早い段階に海外からの観光客の受け入れを再開したこともあり、日本人も少なからず訪タイしていたことも挙げられる。
▶︎2022年国際線最多運航ルートランキング(調査期間:8月6日~8月18日)
秋冬シーズンも回復傾向は続く
最後に、今後の見通しについて触れておこう。Ciriumの2022年10月~2023年3月のフライトスケジュールによると、国内線の座席提供数は前年同期比135%増となる見込みで、引き続き回復傾向が見られ、2019年同期の水準も上回る見込みだ。また、国際線の座席提供数については、前年同期比4.6倍となる見込みだが、2019年同期と比較すると、6割程度の回復にとどまる見込みという。
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