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羽田はヨーロッパからのインバウンドの伸びが最も大きい

2014.07.18

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出典:やまとごころ.jp

7月11日に日比谷コンベンションホールにて、第3回JIMC主催インバウンドシンポジウム 「訪日旅客1,000万人時代を迎えた日本のインバウンドの今後を探る!」が開催された。

基調講演では、「 羽田空港国際線の今後のグローバル戦略について」と題して、東京国際空港ターミナル株式会社の田口繁敬常務取締役が登壇。

「羽田の国際化は、16か国26都市、59便の出発となり、フランクフルトやパリへの夜の出発便がビジネス客に好評です。新しい顧客の開拓につながりました。空港を拡張したことで、入国外国人は151%の伸び率、出国外国人は144%の伸び率、となりました。懸念された成田空港との市場の取り合いとはならず、成田と羽田の両空港の利用が伸びました。特に羽田はヨーロッパからのインバウンドの伸びが最も大きい。」と報告。

2020年のオリンピックに向けた課題として、発着枠が余っていること挙げた。
「世界の大都市空港は24時間稼働が一般的ですが、羽田空港は深夜便がアクセスの問題等で利用できていない。」と現状について言及。

後半のパネルディスカッションでは、「 熱気を帯びるASEAN市場! インバウンドにおける有力各社の今後の戦略とは?」と題して、3名の現場担当者が登壇。

クラブツーリズム株式会社の村田省吾部長は、「主力商品である日帰りバスツアーの利用者は、国・地域別で、香港が一番多く、次いで台湾、タイ、シンガポールと続きます。プロモーションは、海外の旅行博のアンケートで獲得したユーザーにフェイスブック、ウェイボー、メルマガの展開を独自にしてきました。ここ最近は、FIT化が進み、海外の旅行会社からの販売代行の引き合いが増え、オプションツアーとして紹介してもらっています。」
以前は、現地の旅行会社との連携は難しかったようだ。

株式会社オリエンタルランドの藤森俊介マネージャーは、「ディズニーランドでは、ASEANへの宣伝広告に力を入れていて、交通広告としてシンガポール、タイ、マレーシアへ出稿し、認知度を高めています。」とASEANへのプロモーション強化を進めている。

株式会社三越伊勢丹ホールディングスの木村誠志部長は「国別の免税対応額は、中国、台湾、タイという順位です。日本橋店、銀座店、新宿店では客層が異なり、日本橋は、バランス良くいろいろな国から、銀座は中国人が多い。新宿はタイ人の比率が高く、タイ・バンコクと新宿でオリジナルシューズのオニズカタイガーを企画したところ、ヒット商品になった。」

中国のV字回復のなかで、陰に隠れがちだが、東南アジア客の勢いは続く。そこに対してどうアプローチしているのか、現場のリーダーがパネラーとして伝えた。

会場には業界の関係者が集まり、ほぼ満席。各メディアも入る注目のセミナーとなった。

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