インバウンドニュース
外国人登山者が日本で行く場所はどこ? 国籍によって訪問エリアが異なることが明らかに ーナビタイムジャパン
2024.07.30
やまとごころ編集部全国の訪日客数が伸長し、日本各地のアウトドア活動に外国人観光客から一層の注目が集まっている。2023年に実施された観光庁による「インバウンド消費動向調査」によると、訪日前に「自然・景勝地観光」に期待する人は全体の11.5%と関心が高い。外国人登山客やハイカーも増加しつつある今、訪日外国人向けのナビゲーションアプリ「Japan Travel by NAVITIME」を運営する株式会社ナビタイムジャパンが、日本の景勝地のインバウンド利用状況を分析し、その結果を発表した。国籍、地域によって、訪問エリアに偏りもあることがわかった。
分析期間は2023年7〜10月で、調査対象としたエリアは、1.上高地及び周辺の山岳景勝地(長野県松本市)、2.紀伊山地の霊場と参詣道(三重県、奈良県、和歌山県)、3.藻岩山(北海道札幌市)。インバウンドのGPSデータと属性アンケートを用いている(『滞在』は、30分以上同一1kmメッシュ内で測位確認された場合)。
まず上高地では、河童橋や大正池を中心としたエリアで滞在確認がされており、地域別ではアジア圏が多い。さらに国籍、地域を割り出すと、台湾やタイからの訪日客が目立っている。一方、欧米圏は3000m級の焼岳や穂高連峰などで、登山をしている様子が窺え、国籍別ではドイツ人、オーストラリア人、アメリカ人が多い。
続いて紀伊山地の霊場付近では、熊野本宮大社や熊野那智大社・青岸渡寺、高野山エリアを筆頭に、熊野古道の中辺路沿線も滞在している。国籍別では、カナダやフランス、アメリカからの旅行者が熊野本宮大社付近に多く見られ、熊野那智大社・青岸渡寺では中国人旅行者が多い。中辺路沿線はアメリカ、台湾、オーストラリアからの旅人が目立ち、高野山エリアではアメリカ、フランス、イタリアの旅行者など欧米圏が多いことがわかった。
藻岩山は、香港やイギリスからの旅行者が多く滞在している。時間帯別の訪問者を分析すると、18時〜22時の夜間に滞在する旅行者が日中より圧倒的に多く、夜景を楽しむために向かう人が多いという興味深い結果になった。
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