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★江の島に訪日客を惹きつける仕掛け続々

2018.01.11

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日本三大弁天のひとつに数えられる江島神社があり、2020年東京五輪の「セーリング競技」開催地である神奈川県藤沢市江の島が、官民揃ってインバウンドへの意欲を見せている。

藤沢ー鎌倉間を結び「江ノ島駅」が江の島への玄関口となっている江ノ島電鉄、通称「江ノ電」は、2013年から台湾の平渓線との観光連携協定を締結している。使用済み台湾平渓線の一日周遊券と江ノ電一日乗車券を引き換える乗車券交流や、平渓線、江ノ電の沿線を紹介する特典付きのガイドブックなど、様々な取り組みが展開された。昨年には同じく台湾の、高雄市の高雄メトロとの間に観光連携協定を結んだ。

小田急電鉄の「片瀬江ノ島駅」は、東京からのアクセスが良く「竜宮城」を思わせる駅舎が人気だ。来月には、世界各地からの旅行者を意識し、遊び心と同時に品格を備えた、一段と「竜宮城」らしい駅舎を目指した改修工事が始まる。オリンピック直前2020年5月完成予定だ。さらに小田急電鉄は昨年、藤沢市や慶應義塾大学などと協力し、ムスリム観光客向け「江の島モデルコース」を作成した。

藤沢市は市内の飲食店がメニューを簡単に多言語化できるサイト「Fujisawa Foodies(藤沢フーディーズ)」を多摩大学と協働で開発したり、多言語観光ウェブサイト「Discover Fujisawa(ディスカバー藤沢)」を開設したりと、インバウンドに積極的だ。昨年夏には、外国人観光客の旅行中に困った事の第4位が、「外貨両替所の不足」であることを鑑み「江ノ島アイランドスパ」に外貨両替機が設置された。

昨年10月の台風で被害を受け、島の南西部にある「岩屋洞窟」では現在も復旧作業中だが、江島神社がある入り口付近や、展望灯台「江の島シーキャンドル」のある頂上部には影響がない。年の初め初詣客で賑わった江の島は引き続き、外国人旅行者で華やぐだろう。
(やまとごころ編集部)

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