インバウンドニュース
★都道府県の首長調査、8割が海外で誘客活動 東京都は観光施策でインバウンドの市場別目標を発表
2018.02.19
日本経済新聞社が発行する『日経グローカル』は、昨年10月〜11月にかけてインバウンドに関する調査を実施し、その結果を発表した。
同調査では、47都道府県と814市区の首長を対象に、インバウンド誘致に向けて重点を置いている施策を3つまで挙げてもらい、この設問に回答のあった748団体の中では「案内看板やパンフレットなど外国語表記の充実」が58%と最も多く、次いで「外国語のホームページ作成」が32%、「海外の政府・自治体・旅行会社等への働きかけ」が29%となった。都道府県(46団体)に限ると、最も多かったのは「海外の政府等への働きかけ」で78%を占め、次いで「広域観光ルートの開発」が35%だった。市区(702団体)では、「案内看板やパンフレットなど外国語表記」が61%、「外国語のホームページ」が32%の順で多かった。
《インバウンド誘致に向けて重点を置いている施策》
(3つまで、n=748団体)
|
案内看板やパンフレットなど外国語表記の充実 |
432 |
|
外国語のホームページの作成 |
240 |
|
海外の政府・自治体・旅行会社等への働きかけ |
215 |
|
広域観光ルートの開発 |
174 |
|
日本版DMOの設立・強化 |
133 |
|
外国語で対応できる職員やガイドの配置・養成 |
113 |
|
SNSを利用した海外への情報発信 |
105 |
|
著名ブロガーを自治体に招待するなどの働きかけ |
80 |
|
マーケティングに基づいた外国人ニーズの把握 |
52 |
|
自治体在住の外国人への情報発信への働きかけ |
36 |
|
公共交通の乗り継ぎなどの利便性向上 |
30 |
|
民泊の活用など宿泊施設の充実 |
20 |
|
ビックデータを活用した旅行者の行動分析 |
20 |
|
特にない |
80 |
|
その他 |
76 |
一方、東京都は今月2日、観光産業進行の取り組み内容や目標値を示す「PRIME 観光都市・東京 東京都観光産業振興実行プラン2018」を発表。これによると、訪都外国人旅行者数の目標は、2020年に2500万人、2024年に3000万人。2020年の市場別目標では、東アジアが1550万人、欧米豪が500万人、東南アジアとインドの合計で370万人と設定をした。全体として2016年(1310万人)からの4年間でおよそ2倍に増やす考えだ。さらに、訪都外国人消費額では、2020年に2兆7000億円を目標。大枠の目標値は昨年度と同様だが、市場別の目標が今回新たに加わった。
《東京都:訪都外国人旅行者数の市場目標》
- 訪都外国人旅行者数
2016年:1310万人→2020年:2500万人、2024年:3000万人 - 訪都外国人旅行者数の市場別目標
欧米豪
2016年:259万人→2020年500万人
東アジア
2016年:822万人→2020年:1550万人
東南アジア+インド
2016年:173万人→2020年:370万人
その他
2016年:56万人→2020年:80万人 - 外国人リピーター数
2020年:1500万人、2024年:1800万人 - 訪都外国人消費額
2016年:1兆880億円→2020年:2兆7000億円(やまとごころ編集部)
詳細:
「PRIME 観光都市・東京~東京都観光産業振興実行プラン2018」
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