インバウンドニュース

★中国、春節の消費額10%増 消費傾向に変化

2018.02.22

印刷用ページを表示する


中国の春節連休が21日に終了した。中国の商務省によると休暇期間中の小売・飲食業の売上高は9260億元(約15兆7千億円)で、前年を10%上回った。国内外への旅行や映画などのレジャーが伸び、ネット通販も好調だったことが影響したとみられる。
電子決済やネット通販の普及による消費スタイルの変化も顕著にみられ、モバイル決済の「WeChatPay」では7億6800万人もの人々がお年玉をやり取りし、ネット通販「京東集団」では、実家への贈答品として送る果物や生鮮食品の注文が倍増した。

春節期間の旅行客は3億8600万人と対前年比で12%増加。春節は家族が実家に集まって過ごすことが多いとされてきた中、農村から都市への人口移転と中間層の所得が伸びたことで、家族そろって旅行に出かける人々が増えているようだ。
政府系の中国旅行研究院は、春節中の海外旅行者は650万人と過去最高を更新すると予測。日本への旅行者も多く、連休終盤の羽田空港は中国人の帰国ラッシュで混雑した。

かつての「爆買い」から「コト消費」傾向が強まるなか、中国人観光客の海外旅行先での消費傾向も大きく変化している。団体ツアーで有名観光地を訪れ、土産物を「爆買い」していたスタイルから、現在は留学や遊学、芸術鑑賞や美術品の収集、医療サービスなど、消費が文化的な方向にシフトしている。個人でホテルを予約し、スマートフォンのアプリで観光情報を調べ、数人で行きたい場所にだけ行く人も増えているという。例えば日本では、大都市を大人数で周るのではなく、箱根や伊豆、富士山を訪れたりするスタイルが人気となっているようだ。

 

(やまとごころ編集部)

 

関連インバウンドニュース