インバウンドニュース
インバウンド注目ニュースTOP5(4/22~4/28)
2017.05.01
1位
外務省、中国人のビザ要件を緩和 訪日中間層の拡大に期待
外務省は,中国人が訪日する際に必要なビザ発給要件の緩和内容を発表した。日中間の人的交流の拡大と、観光立国の実現及び地方創生の取り組みを加速させることが狙い。5月8日から適用する。
要件の緩和により、“相当な高所得者用の数次ビザ”は、1回目の訪問時の目的を観光に限定せず、商用や知人訪問といった目的でも利用が可能となる。また、このビザを持つ人は、旅行会社経由でなくとも自由に航空券や宿泊施設の予約が可能となる。また、初回訪日時に特定の訪問地要件を設けない数次ビザの発行者対象を拡大させる。これまでは、相当な高所得を有する者だけに限定されてきたが、所得制限を緩和する。
初回訪問時に岩手、宮城、福島三県のいずれかに1泊以上する方のみに発行される東北数次ビザに関しては、対象エリアを山形・秋田・青森にも拡大する。さらに、東北ビザ発給の対象者「過去3年以内に日本への短期滞在履歴があり、かつ一定の経済力を有するものとその家族」に関して、過去の日本滞在履歴を要件から省く。
また、ゴールドカード所有者への観光1次ビザの手続きを簡素化させる。さらに、これまで中国国外在住の中国人は、数次ビザを取得することができなかったが、今回の緩和により、国外在住者も同様に数次ビザの取得が可能となる。
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2位
訪日ゲストの行動形態が明らかに!
NTTデータ、JR東日本と共同で移動実態調査を実施
東日本旅客鉄道(JR東日本)とNTTデータは、訪日外国人旅行者の国内移動の実態を把握し、各種インバウンド施策に反映させることを目的として、彼らの移動実態調査を行った。
調査では、外国人旅行者の11の区域をまたいだ「広域移動」、首都圏内の「狭域移動」、訪日経験がある外国人へのWebアンケートの3つの視点で調査を行っている。調査結果から、広域移動者の数が多いのは、関東と近畿圏から入国したケースだが、広域移動する割合が高いのは、信越・北陸・東海地方からの入国者ということがわかった。一方で、狭域移動の割合が高いのは、北海道・沖縄・九州からの入国者である。国籍別の滞在エリアに関しては、韓国を除く全ての国で関東地方が1位だが、アメリカ、フランス、東南アジアなどではゴールデンルートに滞在する人が多い一方で、台湾、香港、韓国などでは、北海道、九州だけでなく、四国や北陸といったエリアにも滞在が波及している。
首都圏の狭域移動結果からは、来日初日に新宿、浅草、銀座といったエリアに多く訪れる傾向にあるが、2日目は舞浜エリアを訪問する人が急増することがわかった。このほか、ジブリ美術館がある三鷹や横浜、鎌倉など日本人にも人気の定番観光地を外国人も周遊していることもわかった。また、訪日経験のある外国人へのWebアンケート結果からは、移動に際し利用した交通手段や、各種鉄道パスの利用状況、IC乗車券の認知度や利用度などにについて、国別のアンケート結果を公開している。
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3位
Airbnb利用者相次ぐ 訪日ゲストは370万人が利用、対前年比は2.7倍に
世界で80万件以上の宿泊施設や民宿のマッチングサイトを運営するAirbnbは、4月24日、日本における経済活動レポートを発表した。レポートは、Airbnbを利用するゲストとホストに関する内部データと、2017年1月に実施したホストとゲストへの調査の結果を基に作成された。
レポートは、Airbnbが創出した利益が2016年には4061億円となり、日本経済に与えた効果は推計9200億円に及ぶと伝えた。2016年にAirbnbを利用して宿泊した訪日ゲストは370万人を超え、2015年の137万人と比較して2.7倍にのぼる。国籍別の利用状況は、1位が韓国であり、中国、アメリカ、香港、台湾と続いた。Airbnbを利用した訪日ゲストの滞在先は、東京、大阪、京都、福岡などが人気となっている。また、標準的なAirbnbホストの宿泊関連の収入額は100万4830円、年間貸出数は89泊であった。都道府県別の宿泊施設利用率は、1位が大阪府であり、東京都、福岡県、奈良県、広島県と続いた。
なお、現在Airbnbの部屋は47都道府県すべてにあり、典型的な観光地以外にも存在している。そのため、宿泊施設周辺の商店街や飲食店の利用による、観光業を通じた地域活性化が、今後も期待ができそうだ。
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民泊Airbnbを利用した訪日外国人が年間370万人に、都道府県別の利用率ランキングなど活動レポートを発表
4位
観光庁、国際会議による経済波及効果を初算出 5900億円以上の波及効果
観光庁は、“2016年度のMICEにかかる経済波及効果の調査事業”として、2015年度に日本国内で開催された国際会議による経済波及効果を算出し、発表した。
MICEとは企業会議(Meeting)、企業の研修・報酬旅行(Incentive Travel)、国際会議(Convention)、展示会(Exhibition/Event)の4つを指す。
観光庁が発表する訪日外国人消費動向調査においては、MICEに参加する外国人個人の消費額の調査は行っているものの、MICE主催者、出展者の支出は調査対象外である。そのため、MICE全体の把握ができていなかったことをふまえて、今回これらを含めた算出を初めて行った。調査結果からは、2015年に日本国内で開催された国際会議による経済波及効果は、海外での消費と国内での消費をあわせると、推計5905億円にのぼることがわかった。また、新たに生み出された雇用は約5万4千人、税収は約455億円、国際会議における総消費額は、約3299億円と推測される。
なお、外国人への聞き取り調査の結果、国際会議に参加した外国人の消費は、三大都市圏での国際会議参加者が、それ以外の都市のそれと比較して、多くなることがわかった。また、医療系の国際会議参加者は、それ以外の国際会議と比較すると消費額が多く、三大都市圏で開催される医療系の国際会議参加者の1人あたり消費額は35万7千円に及ぶが、三大都市圏を除く都市での医療以外の国際会議参加者の消費額は16万3千円となり、その差は明白だ。
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5位
警察署が外国人向け武道体験を開催 外国人誘客向けての新たな試み
島根県松江署では、今春より外国人向けに剣道、柔道の体験教室を始めた。
松江警察署は、『国際文化観光都市にふさわしいまちづくりに治安面から貢献する』ことを掲げている。今回は、その一環として、国際文化観光都市「まつえ」の観光事業に貢献するとともに、警察武道の表看板である剣道・柔道の体験を通して、警察への理解と協力を得ることが狙い。また、外国人との交流を通して、署員の英語力向上も図る。
今年1月からは、留学生を対象とした教室を開いて指導内容などを検討し、2月からは、松江署のホームページを公開して参加者を募っている。なお、武道体験終了後には、松江署からの夕日鑑賞会も開催している。今回のような初めての取り組みは、JNTO海外メディアなどからも注目を集めている。JNTOの海外向け情報配信サイトやBBCのニュース記事などに取り上げられている。
先日、観光庁が発表した2016年の外国人宿泊者数の調査結果によると、島根県の宿泊者数は年間5万8千人となり、9年連続の最下位から46位へランクを上げた。一方で、2016年の外国人宿泊者数は7088万人であり、国内全体の1%にも満たず、ブロガーの招請や多言語対応サイトを作成するなど、外国人誘客に向けて、様々な取り組みを行っている。
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