インバウンドニュース
インバウンド向けのガイドアプリサービス京都観世会館が導入、能楽を自国の言葉で鑑賞
2019.05.30
インバウンド市場の拡大に伴い、訪日客の観光手段が「モノ消費」から「コト消費」に移行している。そんななか、より多くの訪日外国人に日本伝統芸能の能楽を楽しんでもらおうと、京都観世会館では、公演鑑賞をサポートするガイドアプリサービス「能サポ」を導入する。観世会館で能楽を主催する京都観世会と、能・狂言関連の出版事業を行う檜書店、芸能などの同時解説ガイドや字幕を制作するイヤホンガイド、音の信号処理ソフトウェアを開発するエヴィクサーが共同で開発したもので、6月例会から導入となる。
鑑賞者は、配られる多言語対応の液晶画面付き専用端末を使い、舞台の上演に合わせた能の解説と字幕を自国語で読めるというシステム。日本語・英語・中国語・韓国語・フランス語の5カ国語で展開される。サービスは四月例会、五月例会で試験運用されており、6月23日から本格的に提供開始をスタートする。
解説サービスにはイヤホンガイド、檜書店、エヴィクサーの3社が開発した「G-marc」アプリを利用し、「イラストでわかる能」など視覚的な効果も盛り込んでいる。インバウンドのみならず、日本人の能楽鑑賞初心者にもわかりやすい体験となるようなサポート内容で、聴覚障がい者へのバリアフリー支援として日本語字幕も用意した。法政大学能楽研究所の協力で有する現在150曲の能楽での日本語と英語コンテンツ解説を活用することで、幅広い層が楽しめる鑑賞機会が期待されている。
(やまとごころ編集部)
編集部おすすめ関連記事:
関連インバウンドニュース
2024.11.18
2024年のベスト・ツーリズム・ビレッジ発表、55地域認定。日本は鹿児島と山形の2地域が選出-UN Tourism
2024.11.01
中国10都市で安全安心に関する意識と要望を調査。訪日客の災害時の不安や対応方法が明らかに
2024.10.21
2024年「世界の持続可能な観光地トップ100」発表。7年連続の釜石含む5地域入選、3地域がシルバーアワード受賞
2024.10.15
2023年の旅行・観光業界、CO2排出量減。持続可能な業界への成長を報告 ―世界旅行ツーリズム協議会
2024.08.29
「ジャパン・ツーリズム・アワード」第8回の受賞決定、持続可能性や地域産業の維持発展への取組を評価
2024.07.16
持続可能な観光に向けた「CopenPay」コペンハーゲンで開始、旅行者の環境に配慮した行動で特典を付与
2024.06.18
オーバーツーリズム対策で富士山五合目ゲート設置、登山者1人2000円徴収
2024.05.21
欧米豪、富裕層の西日本・九州への誘致目指し、広域連携「西のゴールデンルート」アライアンス設立