インバウンドニュース
日本各地の文化遺産に出会えるバーチャル旅行サイトがオープン 地域主導で旅行商品の造成へ
2020.06.09
文化庁が日本各地の有形・無形の文化財を「日本遺産(ジャパン・ヘリテージ)」として認定、その魅力をインバウンドに向けて発信する特設サイトを開設した。地方の歴史や文化が感じられる文化財の魅力を、臨場感ある美しい動画や興味深い解説を通して一連の「ストーリー」として紹介していく。
神社仏閣や城、工場、港などの歴史的建造物から、陶芸や木工など地域が育んだ技術工芸、忍者や海賊などの物語性のある無形文化財まで、日本各地からピックアップ。実際の旅行に役立つホテルやグルメ、体験アトラクションなどの情報も交えて紹介している。サイトでは冒頭から、没入感ある映像を流し、閲覧者を引き込む内容になっている。まずは7つの日本遺産を紹介しているが、サイトには100近くの地域がリストアップされており、順次紹介していく。また、47都道府県のおよそ300件にわたる文化財デジタルコンテンツを高精細の写真・ビデオ形式でダウンロードし、無料で二次利用できる文化庁のサイトにもリンクされており、国内外の旅行会社が積極的に活用したくなるアピール内容になっている。
2月10日には文化庁とJNTOの共催で、認定地域と旅行会社の双方がニーズを把握する「日本遺産マッチング・相談会」が開催され、アンケートとヒアリングによる今後の課題もまとめられた。日本遺産に認定されたものの、知られざる名所や潜在的な魅力を放つ文化遺産を再認識し、地域の観光振興に繋げる地域はまだまだ少ない。この調査結果は、インバウンド向けの旅行商品や体験型コンテンツの造成など、認定地域が主体となって国内外への発信整備を行う足がかりとして役立てられる。
「日本政府観光局(JNTO)日本遺産特設サイト (海外向け英語版)」
(やまとごころ編集部)
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