インバウンドニュース
ワクチン接種の進展に伴う社会活動の正常化に向けた観光産業からの緊急アピール
2021.06.24
日本観光振興協会は、加速化されたワクチン接種について、社会経済活動の正常化に向け、観光関係者が一丸となって取り組んでいくことを表明するため「ワクチン接種に関する観光産業からの緊急アピール」を発表した。このアピールは、ワクチン接種の加速化により、人々の安心した生活を取り戻すために観光産業として全面的に協力することを表明するもの。
1.1日でも早く、一人でも多く接種できるために
地方自治体、医療関係者等との緊密な連携により、接種会場の運営や予約受付、地域のホテルや旅館による会場提供、接種会場までのバス等による輸送など、各地において観光関係者は早期接種に向け協力して臨んでいる。また、職域接種においても産業医を擁する大企業では、接客職など感染リスクの高い職種から始めるなど効果的に進め、中小企業においても地域で他産業と連携し、積極的な職域接種に協力する。
2.諸外国と連携できる「ワクチンパスポート」の導入を
ワクチン接種記録等証明書や電子証明書(ワクチンパスポート)の導入がグローバルスタンダードになると見込まれるなか、同制度の導入は経済界からも要望されており、政府でも様々な角度から検討されている。インバウンドなどの観光分野においてもワクチンパスポートは必須であり、利便性などについても十分に配慮した仕組みとなるよう引き続き働きかけていく。ワクチン接種先進国では、ワクチン接種者を中心とした国境を越えた移動が解禁されている例もあることから、国際的に後れを取ることのないよう検討の加速化を望む。
3.ワクチン接種の進展に伴った国内経済活動を
ワクチン接種者の拡大によって感染状況が改善に向かい、社会経済活動が順次回復するものと予想されている。特に地域経済にとっては、観光交流拡大による経済活性化が期待される。このため、観光産業においては、ガイドラインの確実な遵守の上で、ワクチンの職域接種やスクリーニング検査を活用して安心して受入れできる環境を整えていく。また、ワクチン接種証明等を有効活用した旅行や出発前の検査付き旅行などの新たな取組を進めることで今後の交流拡大につなげていく。一方で、様々な事由によりワクチンを受けていない人への差別や偏見につながらないよう配慮するなど、地域住民と旅行者双方の安心感の醸成に努める。
最後に、感染状況は予断を許さず、夏季の帰省、旅行等にあたっては、ワクチンの接種、事前のPCR及び抗原検査の利用、十分な健康管理など、各自「新しい旅のエチケット」の遵守を呼びかけた。
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