インバウンドニュース

ヴァージンギャラクティック社 宇宙旅行業者として初の有人宇宙飛行成功

2021.07.19

印刷用ページを表示する


ヴァージンギャラクティック社はこのほど、自社開発の宇宙船「VSSユニティ」による宇宙有人飛行実験の成功を発表した。

今回のフライトは、トータルで22回目のテスト飛行、有人飛行では4回目となるもので、商業運航に先立つテストプログラムの一環として、創業者のリチャード・ブランソン氏(70)を含むパイロット2人と乗客4人のフルクルーが搭乗した最初の有人飛行となった。商業顧客用キャビンの評価、宇宙からの地球の眺め、研究実施のための条件確認や、スペースポート・アメリカでの5日間の飛行前トレーニングプログラムの効果など、キャビンと顧客体験に関する多くのテストを実施した。

宇宙旅行業者として初の有人飛行となる歴史的な今回のフライトは、ライブストリーミングで放送され、世界中がその様子を見ることができた。母船であるVMSイヴは今までのスペースシャトルなどと異なり、垂直発進ではなく飛行機として滑らかに発進する。VSSユニティは、母船であるVMSイヴから放出された後、マッハ3の速度で宇宙空間へ。高度53.5マイルの宇宙空間で無重力体験をヘルメットなどを付けず楽しみ、帰還時にも、パラシュートではなく、大気圏再突入前後に適宜機体の角度を変えることで、スペースポート・アメリカの滑走路に飛行機とおなじようにスムーズに着陸した。現在も、商業サービスを開始したときに期待できる今回の旅の様子の録画をYouTubeで垣間見ることができる。

リチャード・ブランソン氏は「私たちは新たな宇宙時代の先駆けとなります。ヴァージン社の創業者として、ミッションスペシャリスト、そして今や宇宙飛行士となったこの素晴らしいクルーの一員として、素晴らしい顧客体験を試せることを光栄に思います。この体験を、世界中の宇宙飛行士を目指す人たちと共有するのが待ち遠しいです」と述べた。

ヴァージン・ギャラクティック社は、2022年に本格的な収益を伴う商業飛行を開始したいと考えていて、これまでに約600件のフライト予約を約20から25万ドルの価格で販売済みだ。2席分のチケットが当たる、懸賞の実施も発表された。

関連インバウンドニュース