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2021年上半期の企業の休廃業・解散動向を調査。観光産業で廃業件数が急増、経営再起へのあきらめの兆候

2021.07.20

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帝国データバンクがこのほど、2021年1-6月全国企業「休廃業・解散」動向調査を行い、発表した。減少幅は全体的に縮小傾向にあり、全国で休廃業・解散をした企業は2万8400件で前年同期(2020年1-6月)の2万9780件と比べて4.6%減となった。今年の1-3月の減少幅9.5%と比べても減少率が縮小している。しかし、観光関連の業種では経営体力が限界に達したところも多く、廃業が増加した。首都圏を中心にここ1年、緊急事態宣言と蔓延防止策による営業制限がほぼ途切れなく続くなか、経営再起への諦めムードも広がっている。

休廃業・解散件数は、旅行代理店では過去最多ペースの50件で、2020年の同期比100%増だった。ホテル・旅館では55.2%増の104件で、6月時点で100件を超えるのは過去5年間で初めてのこと。旅行業全体の休廃業・解散は過去最多ペースに迫る高い水準となった。観光産業に需要回復の波が訪れる前に、経営力が息切れし、限界に達していることが今までと異なる兆候として読み取れる。

また、休廃業・解散をした企業のうち、黒字企業の割合が56%に上り、同期間の集計で2018年同期(56.2%)の次に高い水準となった。余力があっても経営の先行きが見えず、休廃業などの道を選ぶ「あきらめ型」が多い可能性がある、としている。

政府や民間金融機関の支給する補助金など、コロナ禍における経営難化に対する援助対策が功を奏し、全体的な倒産数は前年同期比で21.8%減と大幅に減少した。新型コロナワクチンの接種普及も相まって上向きになりつつある業種もあり、7業種中、「製造業」や「卸売業」「小売業」の3業種で減少が見られる。特に「小売業」は 1割超の減少となり、全体の押し下げ要因となった。飲食店全体は261件で、大幅に減少した前年同期より僅かに下回った。         

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