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ユネスコ、2つの世界遺産登録を決定。鹿児島や沖縄の自然遺産と北海道、青森の文化遺産
2021.08.02
ユネスコの世界遺産委員会は7月26日、「奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島」(鹿児島、沖縄)を世界自然遺産に登録することを決定し、次いで27日、国の特別史跡である青森市の「三内丸山遺跡」をはじめとした「北海道・北東北の縄文遺跡群」を世界文化遺産に登録することを決定した。
「奄美大島、徳之島、沖縄本島北部、西表島」は、日本の南西部に位置する4つの島に4万2698ヘクタールの亜熱帯雨林が連なっている。人間が全く住んでいないこの場所は、生物多様性の価値が高く、それぞれの島に限定された様々な固有種が存在し、その多くは絶滅の危機に瀕している。例えば、絶滅危惧種のアマミノクロウサギやリュウキュウハツカネズミは、古代の系統を代表する種で、この場所にしか生息していない。
「北海道・北東北の縄文遺跡群」は、北海道南部と東北北部に位置し、山地や丘陵、平野や低地、河川など様々な地形にある17の遺跡から構成されている。これらの遺跡は、農耕以前の定住型の縄文文化が約1万年の間に発展し、その複雑な精神的な信仰体系や儀式を行ってきたことを示す歴史的価値の高い遺跡で、紀元前1万3000年頃から発展した農業以前の定住型の狩猟採集社会の出現から成熟にいたるまでの、環境変化への非常に早い適応が見られる。
新型コロナウイルス感染症の影響で、2020年の世界遺産委員会が延期となり、今年はオンラインで第44回世界遺産委員会が開かれ、2年分の審査が行われた。
「奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島」は、国内の世界自然遺産としては、白神山地(青森、秋田)、屋久島(鹿児島)、知床(北海道)、小笠原諸島(東京)に続く5件目で、政府が候補地とした全件が登録されることとなり、国内最後の自然遺産となる可能性が高いとされている。また、「北海道・北東北の縄文遺跡群」は、国内の世界文化遺産としては20件目で、紀元前の遺跡としては初めてとなる。
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