インバウンドニュース

米国でサステナブルツーリズム推進、旅行会社が予約サイト立ち上げ

2021.09.24

印刷用ページを表示する


コロナ禍による世界的なパンデミックが人々の行動パターンを変え、街の動きを閉鎖するロックダウンなどが、結果的に大気・水質汚染の改善をもたらしたことは記憶に新しい。観光業界のコロナ禍以前の成長率はめざましく、世界のGDPの10%以上が観光業由来となっていた。国連世界観光機関の統計によると、世界雇用において10人に1人が観光に従事するなど、様々な国・地域の経済発展において極めて重要な要素になった反面、オーバーツーリズムによる環境への負荷がかかり、世界各国で問題になっていた。

今後、コロナ禍で明らかになった教訓を生かし、持続可能な旅行スタイルを実行するにあたって、株式会社HISのアメリカ法人がサステナブルツーリズムを推進する旅行予約オンラインサイト「Copolo」を始動した。旅による国境を越えた文化交流を、より健全な方法で続けるため、旅行者自身が環境に配慮した旅を自ら選択できるサイトになっている。移動方法やホテル、レンタカーなど、サステナビリティを考慮しながら予約できる仕組みだ。

旅行者は、自分が計画した旅が排出する二酸化炭素をサイト内で計算し、その二酸化炭素をオフセットするオプションを加えることができる。ノルウェーの気候変動対策スタートアップ企業「CHOOOSE」と提携しており、この会社を通じて二酸化炭素の排出削減、捕捉、回避するプロジェクトの支援に充てられる。このサイトはアメリカとカナダ在住者が利用でき、米国の旅行市場での環境改善への意識変化へ、機会をもたらしたいとの考えだ。

関連インバウンドニュース