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黒川温泉、環境維持のため伐採竹林による湯あかりライトアップ 今年で10周年

2021.12.28

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黒川温泉で、2021年12月18日から2022年4月3日の期間、湯あかりライトアップが開催されている。

2012年の冬に始まった「湯あかり」ライトアップは、今年で10周年を迎える。10年の節目に特別な催しは行われないが、原点回帰の意味を込め、初期に行っていた川の中への「筒灯篭」飾りを復活させる。

湯あかりのシンボル「鞠灯篭(まりとうろう)」は、9つの竹ひごを束ねてようやく1つの球体となるが、これは毎年、黒川温泉に携わるたくさんの人々の手で作り上げられている。

湯明かりでは球体状の鞠灯篭約300個と、筒状で高さ2mほどの「筒灯篭」を、自然の景観に溶け込むように配置し、日暮れから22時まで点灯する「湯あかり」は、環境維持のため竹林の間伐、再生への取り組みの一貫でもある。成長の速い竹は持続的な維持管理を行わないと他の木々を枯らし、里山の環境を脅かす為、日本各地で問題となっており、黒川温泉にも放置竹林が多く存在する。湯あかりを通じて得た利益は、イベントの維持活動にあてられ、地域の環境を守ることに繋がっている。

黒川温泉は、世界ジオパークや世界農業遺産に認定された、自然豊な阿蘇地方の山間地に位置する。環境と調和した景観づくりと露天風呂を巡る「入湯手形」で、ここにしかない世界観を作り上げ、年間約100万人が訪れる温泉地となった。湯あかりの取り組みも、10年の間に少しずつ拡大しているという。コロナ禍でも、密集を避け周遊しながら楽しめるイベントとして、毎日開催される予定だ。

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