データインバウンド
【訪日外国人の傾向を知る】米国編:自ら選んで自由行動を好む傾向、広島県での国別宿泊数第1位
2018.06.18
刈部 けい子2020年に訪日客数4000万人を目指す政府は、滞在期間が長く、消費額の多い欧米豪からの訪日客をターゲットとする方針を明確にしている。その中で、現在もっとも多いのが、訪日客数5位のアメリカ(2015年に初めて100万人を突破、2017年は137万人)だ。2014年以来この位置につけるが、2007-2013年は香港より上の4位、さらに遡って2003-2006年は韓国、台湾に次ぐ3位の訪日客数があった。
だからと言ってアメリカ人の訪日客が減ったわけではない。中国、香港からの訪日客の増加が著しく、順位を落とす結果となったのだが、アメリカ人の訪日客も確実に増えている。
その理由はいくつか考えられるが、まずはここ数年アメリカで発行されている『コンデ・ナスト・トラベラー』 や『トラベルアンドレジャー』といった旅行専門誌などで、日本全体や各都市が「訪れるべきデスティネーション」として頻繁に取り上げられたこと。これで、認知度が高まったことは想像に難くない。
これまで訪日旅行は高いと考えていた層には円安が追い風になったし、健康志向から低カロリーでヘルシーな日本食が人気というのも見逃せない要素だ。
一般にリピーターが多いアジア圏と比べ、初訪日が半数以上で、訪問先(宿泊地)は表を見ても分かるとおり、ゴールデンルートが多く、次いで沖縄、北海道。ただ、アジア圏と欧米豪からの訪日客が大きく違うのは、宮島と平和記念資料館を目指して広島まで足を伸ばしている点で、特にアメリカ人の場合は、年間10万5480人泊と、どの国や地域よりも宿泊数が多くなっている。

アメリカ人に「どこから来ましたか?」と聞くと、州名や都市名を答えることが多いのはさすが広大な国だなと実感するが、だからこそアメリカ人と一括りにはできないのが彼らの特徴でもある。
外国への旅行者を人種別に見ると白人系の旅行者が最も多くて、次がアジア系。ただ、訪日客では白人系とアジア系の比率がほぼ同じで、アジア系アメリカ人の割合が高いカリフォルニア州からの訪日が最も多い。また、二番目はニューヨーク州だが、東海岸から日本へは旅行時間が長くなるため、富裕層が多い傾向にある。
お仕着せのツアーは好まず、自由行動が基本となっており、自ら体験することを好むのは共通している。また、アメリカ人は長い歴史を持つ日本文化に敬意を抱いており、歴史的建造物や伝統行事に大きな関心を寄せる人が多い。
なお、2017年の訪日アメリカ人1人あたりの旅行支出は182,071円(平均13.8泊)で、宿泊費の割合が76,719円と大きく、一方で買い物代は18,924円と韓国に次いで低かった。
最新のデータインバウンド
-

2026年1〜3月の世界観光客数は3.07億人、前年比2%増も中東情勢で3月の成長急減速 ーUN Tourism (2026.06.12)
-

自治体・DMOが次に狙う訪日市場はシンガポール、高付加価値化を重視へ ーじゃらんリサーチセンター調査 (2026.06.10)
-

日本が世界9位で初のトップ10入り 2024年国際観光客到着数ランキング ーUN Tourism (2026.06.09)
-

ICCA国際会議ランキング2025、日本は世界6位 アジア首位を4年連続維持 (2026.06.04)
-

若年層は意識、高齢層は実践 サステナブル旅行に広がる世代差 ー2026年Booking.com調査 (2026.06.03)
-

2026年3月訪日宿泊4%減の1428万人泊 三大都市圏減少も鳥取・茨城など地方伸長 (2026.06.01)
-

2026年4月訪日客数5.5%減の369万人、イースター期ずれで欧豪減少も韓国・台湾は好調。累計1400万人突破 (2026.05.21)
-

食・文化体験の人気拡大、アドベンチャートラベル市場は利益率重視の成熟局面へ ATTA2026レポート (2026.05.14)
-

2026年2月訪日宿泊2%増の1404万人泊 台湾・韓国伸長、東アジア需要増で地方分散強まる (2026.05.01)
