データインバウンド
【訪日外国人数】2019年3月訪日客数5.8%増で276万人。欧米圏や東南アジア市場などの影響力少しずつ高まる
2019.04.19
刈部 けい子日本政府観光局(JNTO)が発表した2019年3月の訪日外国人数は、前年同月比5.8%増の276万人となった。2018年3月を約15万人上回り、3月として過去最高を記録した。これで1~3月の累計は前年同期比5.7%増の805万3700人となった。

韓国、香港はマイナス成長
市場別に見ると、全体の67.1%のシェアを占める東アジア4市場のうち、中国は順当に増えたが、台湾は微増で、韓国、香港はマイナス成長だった。特に、韓国は自国経済の低迷や、韓中関係の改善で中国への渡航需要が回復し、さらにベトナムの人気が高まるなど、渡航先が多様化している影響を受けたようだ。香港は昨年3月末からだったイースター休暇が今年は4月後半からとなったためとみられる。
市場別総数では中国が最多で、以下、韓国、台湾、アメリカ、香港と続く。
また、桜の季節に訪日需要が高まったインド、アメリカ、カナダ、イギリス、ドイツで単月として過去最高を記録し、10市場(中国、台湾、タイ、シンガポール、マレーシア、インドネシア、ベトナム、フランス、イタリア、ロシア)では3月として過去最高を記録している。

ベトナムは6カ月連続伸び率1位
3月の伸び率トップ5では、ベトナムが前年同月比35.9%増で6カ月連続1位と好調を維持している。最近も「インバウンド向けの観光情報発信の強化に向け、台東区Facebookページにベトナム語アカウント追加」という、ベトナム人観光客の存在感を示すようなニュースもあった。
2位のロシアは、航空路線の新規就航や増便、航空運賃の引き下げ、継続的な訪日プロモーション効果に加えてクルーズ船の寄航もあって、同じく30%台の伸びを示した。
編集部おすすめ関連記事:
最新のデータインバウンド
-

2025年1月〜9月の国際観光客数 11億人を突破、前年同期比5%増 ― UN Tourism (2025.12.04)
-

2025年9月の訪日宿泊 外国人宿泊数は微増、地方が堅調に伸長。三重・新潟・鳥取で大幅増 (2025.12.01)
-

香港からの海外旅行が過去最高に、訪港客は依然として回復途上 ー2024年年間統計発表 (2025.11.27)
-

旅先で調理、デリバリーする人が増加、アジア旅行者の食スタイル多様化 ーBooking.com (2025.11.25)
-

2025年10月の訪日客数389万人、累計は3500万人突破。紅葉シーズン需要が各市場を押し上げ (2025.11.19)
-

スマホ完結・顔認証が広がる一方で、課題も。IATA2025年調査が示す旅行者の意識変化 (2025.11.18)
-

2026年の旅行予測、個性・内面を映し出す「10のトレンド」ーBooking.com調査 (2025.11.17)
-

2026年の旅は“自己表現”が主流に、ミレニアル・Z世代が旅行支出押し上げ ーSkyscanner調査 (2025.11.13)
-

2026年の旅は“生き方”を映す Z世代がけん引する5つの変化 Trip.com×Google調査 (2025.11.11)
