データインバウンド
【訪日外国人数】2019年8月訪日客数2.2%減の252万人、韓国からの訪日ほぼ半減に
2019.09.20
刈部 けい子日本政府観光局(JNTO)が発表した2019年8月の訪日外国人数は、前年同月比2.2%減の252万100人となり、2018年8月を約6万人下回った。前年同月を下回るのは、台風21号や北海道胆振東部地震の影響を受けた2018年9月以来、11カ月ぶりのこと。
1~8月の累計は前年同期比3.9%増の2214万4900人となった。
韓国は前年同月比48%減
市場別に見ると、全体の76.2%のシェアを占める東アジア4市場では、中国が16.3%の伸びで7月に続き100万人を突破と好調な一方で、韓国、香港は前年同月比でマイナスに転じた。
特に韓国は半減に近い落ち込みようで、全体数の減少に大きく影響した。昨年半ば以降はベトナムが人気になるなど渡航先の多様化や韓国経済の低迷などで伸びが鈍化していた韓国だが、日韓関係の悪化の影響で、団体ツアーや航空便のキャンセルなどが続き、今後も全く予断を許さない。
その一方で、欧米豪市場はいずれも前年同月を上回る堅調な伸びを示した。本日からワールドカップラグビーが開幕することもあり、特にファンの多い欧州・オセアニアからのさらなる増加が期待される。
市場別総数では中国が最多。2位が定位置の韓国の減少で、台湾が2位に浮上、以下韓国、香港、アメリカと続く。
また、スペイン(前年同月比3.8%増、2万人)が単月として過去最高を更新、そのほか15市場(中国、台湾、タイ、シンガポール、フィリピン、ベトナム、インド、オーストラリア、アメリカ、カナダ、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、ロシア)で8月として過去最高を記録している
伸び率トップはベトナム
8月の伸び率トップは27.7%増のベトナムで、以下フィリピン、インド、ロシア、シンガポールも20%台の伸びを示した。ベトナムは夏季休暇シー ズンに伴う家族旅行や社員旅行等の旅行需要が高まる中、チャーター便の就航や新規就航、増便による航空座席供給量の増加もあり、好調を維持した。また、欧米豪市場は5カ月連続で全市場で前年同月を上回っている。
編集部おすすめ関連記事:
【訪日外国人数】2019年7月訪日客数5.6%増の299万人で単月過去最高を記録。中国が初の100万人超え
最新のデータインバウンド
【訪日外国人数】2024年11月訪日客数318万7000人、累計数3337万人で年間過去最高を更新 (2024.12.19)
2024年アジア太平洋地域の消費トレンド、クレカ支出の3割超が旅行費用に。ミレニアル世代の支出旺盛 (2024.12.17)
世界のトップ100都市デスティネーション・インデックス2024発表、1位はパリ。3位にランクインした東京の評価ポイントは? (2024.12.12)
2024年1-9月の国際観光客数11億人突破、観光収入も大幅増。欧州などで2ケタ成長ーUN Tourism (2024.12.09)
観光立国タイの新たな一歩、同性婚法制化が年3000億円の観光収入増と予測。雇用増への影響は? (2024.12.05)
【宿泊統計】2024年9月外国人延べ宿泊者数2019年比49.8%増の1238万人泊。金沢への注目高まる石川県が伸長 (2024.12.02)
障がいを持つ人の訪日旅行に対する期待と現実の差が明らかに、正確な情報発信も課題に ーアクセシブルツーリズム調査 (2024.11.29)
航空機利用の旅行者が求める空港体験の効率化、生体認証も5割が経験ー2024年 IATA旅行者調査 (2024.11.25)
【訪日外国人数】2024年10月訪日客数331万2000人 単月最高を記録、累計は過去最速で3000万人を突破 (2024.11.21)