データインバウンド
【外国人宿泊者数】2019年9月インバウンド宿泊者数は692万人泊。都道府県伸び率トップは福井県、市場別は倍増のイギリス
2019.12.03
刈部 けい子観光庁が発表した2019年9月の宿泊旅行統計調査結果(第2次速報)によると、全体の延べ宿泊者数は4375万人泊で、前年同月比1.5%の減少となった。日本人延べ宿泊者数が前年同月比2.1%減の3683万人泊だったのが響いた。外国人延べ宿泊者数は前年同月比1.7%増の692万人泊だった。なお、10月の外国人延べ宿泊者数(第1次速報)は前年同月比11.7%増となっている。
延べ宿泊者全体に占める外国人宿泊者の割合は15.8%だった。
三大都市圏は増加も、東京都で減少
三大都市圏と地方部での外国人延べ宿泊者数を比較すると、三大都市圏は456万人泊(構成比65.9%)、地方部が236万人泊(同34.1%)で、都市部が地方部の2倍近い。前年同月比の伸び率では、三大都市圏で7.3%増、地方部は7.6%減となった。
都道府県別の外国人延べ宿泊者数は、東京都が186万3780人泊(前年同月比8.1%減)で1位、ついで大阪府(115万3620人泊、同18.4%増)、京都府(62万7870人泊、同49.6%増)、沖縄県(44万4760人泊、同21.5%減)、北海道(39万810人泊、同9.2%増)と続く。
9月と同様、前年同月比でマイナスとなる県も少なくなかったが、伸び率でトップだったのは福井県で前年同月比55.6%増(6020人泊)。ついで京都府、宮城県(前年同月比46.9%増、3万9100人泊)、静岡県(同44.5%増、18万80人泊)と40%台の伸びを示した。一方で、韓国人旅行者の激減の影響で九州7県は先月に続きすべて前年同月比マイナスだった。
都道府県別の国籍(出身地)別延べ宿泊客数の構成比を見ると、中国が北海道、関東、中部、関西を中心に20都道府県でトップシェアだった。地方別では東北、中国、四国、九州、沖縄で台湾の存在感が目立った。また、広島県では欧州、山口県ではアメリカの割合が一番多かった。
ラグビーワールドカップ出場国からは軒並み増加
9月の宿泊者数を国籍(出身地)別で見ると、1位が中国、以下台湾、アメリカ、香港、韓国。この上位5カ国・地域で全体の66.0%を占めた。
市場別伸び率に関しては、イギリスが前年同月比102.6%増(21万6950人泊)とトップ、続いてベトナムが36.7%増と先月に続いて大きく伸ばした。ラグビーワールドカップ出場国は、イギリスを筆頭に、オーストラリア、フランス、カナダ、ロシアなども20%台の伸びを示した。一方で、韓国は訪日客数の減少に伴い、前年比62.4%減だった。
国籍(出身地)別の都道府県別の延べ宿泊者数構成比では、中国が北海道、台湾が沖縄県で最も多かったが、残りの18市場では東京都に宿泊した人の割合が最も多かった。
編集部おすすめ関連記事:
最新のデータインバウンド
【訪日外国人数】2024年11月訪日客数318万7000人、累計数3337万人で年間過去最高を更新 (2024.12.19)
2024年アジア太平洋地域の消費トレンド、クレカ支出の3割超が旅行費用に。ミレニアル世代の支出旺盛 (2024.12.17)
世界のトップ100都市デスティネーション・インデックス2024発表、1位はパリ。3位にランクインした東京の評価ポイントは? (2024.12.12)
2024年1-9月の国際観光客数11億人突破、観光収入も大幅増。欧州などで2ケタ成長ーUN Tourism (2024.12.09)
観光立国タイの新たな一歩、同性婚法制化が年3000億円の観光収入増と予測。雇用増への影響は? (2024.12.05)
【宿泊統計】2024年9月外国人延べ宿泊者数2019年比49.8%増の1238万人泊。金沢への注目高まる石川県が伸長 (2024.12.02)
障がいを持つ人の訪日旅行に対する期待と現実の差が明らかに、正確な情報発信も課題に ーアクセシブルツーリズム調査 (2024.11.29)
航空機利用の旅行者が求める空港体験の効率化、生体認証も5割が経験ー2024年 IATA旅行者調査 (2024.11.25)
【訪日外国人数】2024年10月訪日客数331万2000人 単月最高を記録、累計は過去最速で3000万人を突破 (2024.11.21)