データインバウンド
東京2020大会の訪日観戦意欲は5割以上、地方旅行へ興味ありは9割超に —DBJ・JTBF調査
2020.01.06
刈部 けい子日本政策投資銀行及び日本交通公社が毎年行っている「DBJ・JTBF アジア・欧米豪 訪日外国人旅行者の意向調査」。2019年版によると、東京2020大会について、5割以上が観戦意欲をもっていることがわかった。
調査は12地域(韓国、中国、台湾、香港、タイ、シンガポール、マレーシア、インドネシア、アメリカ、オーストラリア、イギリス、フランス)の20歳~59歳の海外旅行経験者の男女6276人に、2019年6月~7月にインターネットで行ったもの。そのなかで、訪日経験者は2571人と全体の41%を占めた。
中国、タイ、インドネシアは8割が訪日観戦を希望
東京2020大会の観戦のために訪日する意欲についての質問には、アジア全体で「したい」「どちらかといえばしたい」と答えた人が62%。欧米豪全体では50%いた。
国・地域別の傾向を見ると、リピーターの多い台湾、香港よりも、リピーター率の低い国、なかでも中国、タイ、インドネシアで80%前後の訪日観戦意欲があった。東京2020大会を契機として、日本がデスティネーションとして注目を集めていることがわかる。
また、東京2020大会の訪日観戦意向者に対し、滞在中に地方へ観光旅行へ行きたいかと尋ねると、「したい」「どちらかといえばしたい」と答えた割合はアジアで96%、欧米豪で92%と高いことがわかった。
そうした地方旅行に割く日数は、2~3日という回答がアジア(42%)、欧米豪(35%)ともに最も多く、比較的短い旅行を念頭に置いていることがわかったが、欧米豪では1週間以上を希望する人も19%いた。
地方旅行では北海道が人気
さらに、行き先について尋ねると、表のようにアジアと欧米豪で少し違いが出た。アジアでは、通常でも東南アジアからの訪日客に人気の高い北海道が1位で、東京近郊、関西と続くが、欧米豪では東京近郊が唯一40%を超える1位で、広島のある中国地方が4位に入っているのが特徴的だ。
なお、北海道訪問希望者のうち、アジアで8割、欧米豪で9割の回答者が北海道未経験者であったことから、マラソンの北海道開催は北海道へ足を向かせる絶好の機会となるかもしれない。
編集部おすすめ関連記事:
最新のデータインバウンド
-
Z世代は「アラカルト型贅沢」志向、旅で重視する5つの要素とは? (2025.07.23)
-
2025年の訪日消費、上半期4.8兆円で過去最高、単価横ばいに課題も (2025.07.22)
-
2025年6月の訪日客数337万人、1-6月の累計2151万人。前年同期を370万人超上回る (2025.07.17)
-
AIが旅の選び方を変える、旅行業界が注視すべき3つの消費行動の変化 (2025.07.15)
-
2025年アドベンチャートラベルの顧客像に変化、価格上昇や成熟層シフト進む (2025.07.14)
-
2024年の外国人宿泊、4割増の1.6億人泊。石川・愛媛で2倍超、地方急伸の理由は? (2025.07.09)
-
2030年に33兆円 拡大するムスリム旅行市場、日本は女性向け旅先5位 (2025.07.08)
-
2025年4月の訪日宿泊者1729万人、地方比率も30%超。鳥取県は前年比151%増 (2025.07.01)
-
世界の住みやすい都市ランキング2025、大阪7位。首位のコペンハーゲンは観光と生活を両立 (2025.06.30)