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【訪日外国人数】2019年の訪日客数3188万2000人も伸び率2.2%に、中国は959万人で過去最高も韓国大幅減

2020.01.21

刈部 けい子

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日本政府観光局(JNTO)が発表した2019年12月の訪日外国人数は、前年同月比 4.0%減の 252万6000人だった。2018年12月を約10万人以上下回り、3カ月連続で前年同月を下回ることになった。

また、2019年の累計は前年比2.2%増の3188万2000人となり、過去最多だった2018年(3119万2000人)を69万人上回った。

12月は香港、タイなどで単月として最高を記録

12月の訪日外国人数を見ると、韓国市場の減速が止まらず、全体数の減少の要因となった。韓国からの訪日客は、前年同月比63.3%減の24万8000人、前年同月は韓国が国別総数で1位だっただけに、その落ち込みぶりが一層目立った。

一方で、韓国市場を除く19市場では前年同月比を上回る伸び率(16.7%増)を示した。また香港、タイ、シンガポール、マレーシア、インドネシア、フィリピンの6市場では単月として過去最高を記録している。

国別総数では中国が71万200人で最多となり、2位台湾、3位香港、そして韓国が4位まで後退し、5位にはアメリカをわずかに上回ったタイが入った。タイは年間最大の旅行月であるソンクラーン(タイの正月)休暇のある4月と同水準の16万4900人が訪日した。

12月の伸び率は、フィリピンが46.4%増で1位。先月1位のロシアが39.8%増で続いた。

中国が全市場で初の年計950万人超え

2019年を1年間通して見ると、総数ではかろうじて前年を上回ったものの、伸び率2.2%増は前年の8.7%増を大幅に下回る形になった。2011年の東北大震災の翌年から、伸び率は34.4%(2012年)、24.0%(2013年)、29.4%(2014年)と高い数字を示し、2015年の47.1%でピークを迎えた。その後は、21.8%(2016年)、19.3%(2017年)とわずかに減り続け、2018年の伸び率は1桁台にまで下がっていた。

国別総数の年間最多は中国で959万4300人だった。前年に800万人を初めて超えた中国は、2019年も順調な伸びを示した。昨年100万人市場になったタイをはじめとする東南アジア市場も堅調な伸びを示し、タイは年間6位の131万9000人まで増えた。また、ラグビーワールドカップの応援で9、10月の訪日客が多かった欧米豪も多くは2桁台の伸びを示し、特にイギリスは10月までの累計で前年計を上回るなど、前年比27%増で初めて40万人を突破した。

一方、2019年8月以降、日韓関係の悪化から激減した韓国からの訪日客は結局年間通して25.9%減の558万4600人だった。それでもまだ年間2位の訪日客数だが、実は韓国市場は2019年1月からマイナス成長の月が多かったのだ。これは韓中関係の改善によって中国への渡航需要が回復したこと、人気のベトナムなど海外渡航先が多様化したこと、韓国経済が低迷していることなど様々な要素が絡んでいる。したがって、日韓関係が改善されたとしてもすぐに訪日客が戻るかは不透明なところだ。

年間の市場別シェアでは、東アジアが前年比3.3ポイント減の70.1%、東南アジア+インドは前年比1.4ポイント増の12.6%、欧米豪は前年比1.4ポイント増の13.0%だった。

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