データインバウンド
【訪日外国人数】2021年4月訪日客数1万900人、パンデミック前から99.6%減。回復の兆し見えず
2021.05.20
日本政府観光局(JNTO)が5月19日に発表した2021年4月の訪日外国人数*(推計値)は、1万900人で、新型コロナウイルス感染症の影響が出る前の2019年同月比では99.6%減に相当する。ちなみに、2020年同月は2917人だった。
なお、1月から4月までの累計は2019年同期比99.3%減の7万7100人となっている。
パンデミックによる渡航制限で2020年前半に激減した訪日客数は、2020年7月下旬以降にビジネス往来の段階的な再開もあって、年末までは僅かながら増加傾向にあった。しかし、2020年12月下旬以降、変異株の感染拡大が相次ぎ、すべての国・地域からの日本への新規入国の一時停止や検疫強化が行われた。さらに2021年1月14日以降はビジネストラック、レジデンストラックの運用が停止され、現在に至っており、観光目的の国際的な移動は全世界的に引き続き制約が続いている。
そのような状況でも1万900人の入国があったことについて、観光庁の蒲生長官は記者会見で、「2021年になって経済活動なども一定程度戻ってきた中、特に在留資格をお持ちの留学の方とか、技術人文国際という形でのお仕事をお持ちの方、家族滞在といった方々が戻ってきたりしたということが、前年と比べての違いというふうに考えているが、この辺についてはまた詳細な分析が必要かと思っている」と述べた。
4月の訪日数を市場別に見ると、中国からの3300人が最多で、韓国が1100人。この2カ国以外は1000人を下回った。また、各国・地域から日本への直行便は引き続き大幅な運休・減便となっている。なお、新型コロナウイルス感染症の影響を避けるため、訪日客数のグラフも表も、2019年実績との比較を行っているので注意されたい。
また、5月19日に発表された2021年2月の訪日客数(暫定値)は7355人で、そのうち266人が観光客だった。
*JNTOによる訪日外国人とは、法務省集計による外国人正規入国者から、日本を主たる居住国とする永住者等の外国人を除き、これに外国人一時上陸客等を加えた入国外国人旅行者を指す。駐在員やその家族、留学生等の入国者・再入国者は訪日外国人数に含まれるが、乗員上陸数は含まれない。
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