データインバウンド

【宿泊統計】2021年8月宿泊者数3098万人泊、五輪と夏季休暇で7月より微増もコロナ禍前の半分

2021.10.29

印刷用ページを表示する



観光庁が10月29日に発表した2021年8月の宿泊旅行統計調査結果(第2次速報値)によると、全体の延べ宿泊者数は3098万人泊だった。2020年8月と比較すると8.3%の増加で、パンデミック前の2019年同月と比べると51%減となっている。8月も7月と同様、五輪開催に加え夏休みということで宿泊者数は7月より100万人ほど増えたが、前年同月比伸び率では7月と比べ20ポイント近く減少した。夏休み真っ盛りの割には宿泊数が増えなかったと言えるだろう。

内訳は日本人延べ宿泊者数が3039万人泊で、2020年同月比7.2%増(2019年同月比53.5%減)だった。

外国人延べ宿泊者数は2020年同月比133.8%増の59万人泊(2019年同月比93.8%減)で、五輪開催で訪日した人が増えた関係と見られる。延べ宿泊者全体に占める外国人宿泊者の割合は1.9%だった。

なお、7、8月と回復傾向が続いた宿泊者数だが、9月(第1次速報値)は減少し、延べ宿泊者数は2269万人泊となっている。(下記グラフの2021年9月の数値は第1次速報値)

 

8月の日本人と外国人を含んだ都道府県別延べ宿泊者数では、東京都が336万1810人泊で全国で最も多く、次いで北海道、静岡県、大阪府、千葉県が多かった。前年同月比で伸びた都道府県が30前後あったが、伸び率は減少し、高知県、香川県、石川県、北海道などマイナスに転じたところもあった。

また、2019年同月比では全都道府県でマイナスだったが、減少幅が最も小さかったのは3カ月連続で山口県の、22.9%減(30万1720人泊)だった。

8月の都道府県別客室稼働率では、平均が36.2%のところ、1位は島根県(49.7%)だった。

国籍(出身地)別外国人延べ宿泊者数では、9万3760人のアメリカが6カ月連続トップで、中国、イギリス、フランス、フィリピンと続いた。欧米が上位に入ったのは東京五輪の影響と見られる。この上位5カ国で全体の39.2%を占める。

また、観光庁が10月8日に発表した国内の主要旅行業者48社の8月の総旅行取扱額は、前年同月比117.8%(2019年同月比16.2%)の783億2865万円だった。

国内旅行は同108.0%(2019年同月比25.6%)の675億5743万円。海外旅行は同172.0%(2019年同月比2.7%)の55億1513万円、外国人旅行(日本の旅行会社によるインバウンド向け旅行取扱分)は同732.0%(2019年同月比29.7%)の52億5609万円だった。

前年同月と比べると増加したもの、2019年同月と比較すると、各部門で大きく減少した

最新のデータインバウンド