データインバウンド
東京からの人気就航先ランキング、トップ10にアメリカ4都市、コロナ前超える旅行先も
2023.05.25
やまとごころ編集部2023年に入ってアジア太平洋の航空需要は回復が目覚ましいが、東京からの国際線も例外ではない。英国の航空データ分析大手Ciriumのレポートによると、2023年第2四半期(4月〜6月)の東京は、ロンドン、ニューヨークに次ぐ座席数を提供しているということだ。なお、ここで東京という場合、成田空港(国際線が中心)と羽田空港(国内線が中心だが、近年は国際線も増加)を指す。
両空港を合わせた座席数は2019年水準の90%程度まで回復している。ただし、成田空港の第2四半期の座席数は2019年同期比27%減で、国際線の利用はまだ回復途上。一方、羽田の座席数は同2%減と、ほぼ回復した。
東京発の国内線は主に全日空と日本航空が提供しており、全日空はスカイマークとピーチアビエーションに出資、JALは春秋航空日本やジェットスター・ジャパンを傘下に収めている。
国際線では、東京に就航している外国航空会社のうち、第2四半期の座席数トップは、全日空の提携先であるユナイテッド航空。その他、香港のキャセイパシフィック航空、韓国のアシアナ航空、大韓航空、台湾のエバー航空、チャイナエアラインが上位に名を連ねている。
また、日本航空が北米路線を含む国際線用に立ち上げた新しい格安航空会社、ZIPAIRも座席数を増やしている。新規参入はウェストジェット、エル・アル、ヴァージン・オーストラリアなどがある。一方で、2019年に東京に就航していたアエロフロート航空(ロシア)、エジプト航空、イベリア航空(イタリア)などは、現在は就航していない。
トップ10にアメリカとアジアがそれぞれ4都市
下の表は、ASM(座席有効マイル=ある期間中の乗客輸送に使用できる座席の合計数を飛行距離[マイル]でかけたもの)を基準にした、東京からの就航先ランキングだ。
トップはロサンゼルスで、パンデミック前の水準を12%超えている。6位のサンフランシスコは、2019年同期比32%増だった。ハワイ・ホノルルはまだ2019年水準の7割程度の回復だが、パンデミック前は日本からの旅行先トップだっただけに、今後さらに伸びるだろう。
2位〜4位はシンガポール、バンコク、香港が並ぶが、こちらもまだ2019年の水準には戻っていない。また、11位以降では、クアラルンプール、シドニー、ホーチミン、ソウル仁川、ドバイが4年前の水準を超え、回復著しい。
7月からのサマーホリデーシーズンには、さらに多くの路線が2019年の水準に近づくのではと予想される。
▶︎東京からの就航先ランキング(2023年4月〜6月のASMによる)
(図版出典:Cirium, on the fly)
最新のデータインバウンド
【訪日外国人数】2024年10月訪日客数331万2000人 単月最高を記録、累計は過去最速で3000万人を突破 (2024.11.21)
2025年 世界の旅行トレンド「オールインクルーシブ」「グルメ重視の宿」「ロケ地巡り」など8つに注目 ーエクスペディア (2024.11.19)
2025年世界の旅行予測、伝統的な旅の価値観を壊し、自己成長を促す9つのトレンドとは? ーブッキングドットコム調査 (2024.11.15)
進化する世界の旅行者ニーズ、アドベンチャーからスロートラベルまで2025年の注目トレンド ーヒルトン調査 (2024.11.14)
持続可能な都市を評価するGDSインデックスのトップ40 2024年版が発表、伸び率の高さで熊本評価 (2024.11.11)
世界の旅行者が注目するサステナブルな旅、その意識と行動のギャップとは?ートリップドットコム調査 (2024.11.07)
米大手メディア ナショナルジオグラフィック「2025 年に行くべき世界の旅行先25選」に金沢を選出、その理由は? (2024.11.05)
【宿泊統計】2024年8月外国人延べ宿泊者数2019年比39.5%増の1324万人泊。石川県で159.4%増を記録 (2024.11.01)
世界一の美食の街・東京の星付き店 世界トップの170軒、ミシュランガイド東京2025発表。デザートレストランも新掲載 (2024.10.30)