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今夏検索された人気の旅行先は? アジア勢復活で1位はバンコク、東京もランク急上昇。旅のトレンドも変化

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スペインを本拠にする旅行産業に関する調査会社Forwardkeysが、オンライン旅行会社や航空会社、検索エンジンなどから抽出したフライト検索データに基づき、この夏の期間(2023年7月1日から8月31日)に最も人気のある旅行先を発表した。Forwardkeysの包括的なデータ収集は検索エンジンだけでもグーグルフライトやカヤック、スカイスキャナーなど多岐にわたり、観光産業やDMOなどが旅行トレンドを可視化する上で重要視する調査となっている。
(図版出典:ForwardKeys)


バンコクがダントツの1位人気

今回の調査の結果、この夏、最も多く検索された旅行先はタイのバンコクとなった。2022年の同調査で1位だったパリ(今回2位)を大きく引き離し、前年4位からトップに躍り出た。ランキング1位のバンコクを数値化して100点とすると2位がパリで73点、3位が前年も同位のロンドンで72点、4位が前年10位から上昇したバリ69点、5位が前年2位から3ランク落ちたバルセロナとなった。

以下20位までを紹介すると、6位ニューヨーク、7位リスボン、8位イスタンブール、9位マドリード、10位アテネ、11位パルマ・デ・マヨルカ、12位シンガポール、13位東京、14位クアラルンプール、15位アムステルダム、16位コペンハーゲン、17位ロサンジェルス、18位ローマ、19位マニラ、20位フランクフルトという結果になった。

▶︎2023年夏、検索数で人気の旅行先ランキング

 

渡航制限解除で東京も大きくジャンプアップ

特筆すべきは東京のランクアップ急上昇で、53順位を上げて今年は13位にランクイン。他はクアラルンプールやシンガポール、マニラなどが去年に比べて大きく飛躍した。これらの旅行先への急激な検索数上昇は、コロナ禍で長く続いたアジア方面の渡航制限が緩和されたことに起因すると見られる。

最も急上昇した旅行先トップ10もアジア太平洋方面が多く、パンデミック下で昨年の夏、最も厳しい渡航対策を講じた国々の都市が占めている。1位は161ランクを駆け上った台北、2位が香港(129ランクアップ)、3位ソウル(同56)、4位には東京(同53)、5位がハノイ(同41)。以下10位までが順にオークランド、メルボルン、ホーチミン、クアラルンプール、プーケットとなっている。

▶︎2023年夏、前年比で最も飛躍した旅行先ランキング

 

旅行トレンドも大きく変化

ForwardKeysのインサイト部門長のオリビエ・ポンティ氏は、「バンコクが1位に躍り出たことは、アジアの旅行マーケットが再開したことを明確に示した。19ものアジアのメジャーな都市がトップ100に入り、今年はパンデミックを経験してから初めての『通常通り』の夏が訪れるという指標になっている。あまたの人気旅行先が復活して競争が激化しつつあるなか、カリブ方面が健闘していることにも注目したい」としている。

また航空券予約のデータからForwardkeysが導き出した分析では、旅行トレンドが大きな様変わりしたことも見てとれるという。回復期を含めたパンデミックの間は、ビーチを目的地とする航空券予約が一番多かったが、その傾向は劇的に変化。2022年の夏と比べると、2023年のビーチを目的地とした航空券予約は22%増加しているが、都市を目的地とした予約は42%も増加しており、ビーチではない自然を目的地とした航空券予約は45%増加、ショッピング目的の航空券予約は53%増加しているという実態が明らかになった。旅行先のトレンドがコロナの影響下から抜け出し、大きく変わりつつある。

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