データインバウンド

【訪日外国人数】2023年8月訪日客数215万6900人、2019年同月比85%まで回復。メキシコ、中東、カナダなどで伸長

印刷用ページを表示する



日本政府観光局(JNTO)が9月20日に発表した2023年8月の訪日外国人数*(推計値)は、215万6900人だった。3年ぶりに200万人を記録した6月に続き、7月、8月と3カ月連続で200万人の大台を突破した。7月の232万人からは約16万人の減少となったものの、回復率では2019年同月比で85.6%となり、新型コロナウイルス感染拡大以降、初の80%を超えた。

これで1月から8月の累計は1518万9900人となり、2019年同期と比べて69%まで戻ってきた。

 

23市場のうち13市場で2019年同月比を上回る

8月の訪日数を市場別にみると、1位は韓国56万9100人、次いで台湾39万6300人、中国36万4100人、香港20万6300人、アメリカ13万8400万人と続いた。トップ5の順位は7月と同じだった。

今回の調査対象23カ国・地域のうち、2019年比プラスとなったのは、韓国、香港、シンガポール、インドネシア、フィリピン、ベトナム、オーストラリア、アメリカ、カナダ、メキシコ、ドイツ、イタリア、中東地域の13市場にのぼった。特にメキシコは70.8%増と大幅に伸びており、それ以降、中東39.1%増、カナダ33.9%増と続いている。

なお、韓国は2019年同月比84.3%増だが、日韓情勢の悪化により2019年7月以降、訪日旅行を控える動きが出ていたため、大幅増となっていることには留意が必要だ。

8月10日から日本向けの団体旅行が解禁された中国は、2019年比で7月は70%減だったが、8月は63.6%減と多少回復をみせたものの、ロシアの59.1%減よりも悪く、回復率では23市場で最下位だった。

なお、国際線定期便に関しては、 2023年夏ダイヤ時点でコロナ禍前の約6割まで運航便数が回復し、その後も東アジアを中心に 増便・復便が続いているという。 

一方、8月の日本人のアウトバウンドは7月よりも約31万人増え、120万1200人となった。今年に入って、毎月10万人ずつ増える傾向が続いていたが、8月は夏休み効果もあって、1カ月で31万人の増加を記録し、初の100万人台を突破した。とはいえ、2019年同月比では43.1%減にとどまった。1月から8月の累計は570万7000人となり、2019年同期と比べると、57.1%減だった。

*JNTOによる訪日外国人とは、法務省集計による外国人正規入国者から、日本を主たる居住国とする永住者等の外国人を除き、これに外国人一時上陸客等を加えた入国外国人旅行者を指す。駐在員やその家族、留学生等の入国者・再入国者は訪日外国人数に含まれるが、乗員上陸数は含まれない。

 

最新のデータインバウンド