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【訪日外国人数】2023年9月訪日客数 218万4300人、15市場で2019年比増。メキシコ60%増

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日本政府観光局(JNTO)が10月18日に発表した2023年9月の訪日外国人数*(推計値)は、218万4300人だった。コロナ禍を経て3年ぶりの200万人を記録した今年6月以降、4カ月連続で200万人を突破した。数は8月の215万人から3万人増と小幅な増加だったが、2019年同月比で96.1%(3.9%減)と90%を超えた。ただし、2019年7月以降、日韓情勢により訪日を控える動きが発生し、当時は韓国からの訪日客数が大幅に落ち込んていたことにも留意したい。

なお、1月から9月の累計は1737万4300人となり、2019年同期間の72%となった。

 

韓国、メキシコが牽引、23市場のうち15市場でコロナ前を上回る 

9月の訪日数を市場別にみると、1位は韓国57万400人、次いで台湾38万5300人、中国32万5600人、アメリカ15万6600万人、香港15万1100人と続いた。アメリカと香港の順位が入れ替わったものの、トップ5の顔ぶれは8月と同じだった。

今回の調査対象23カ国・地域のうち、2019年比プラスとなったのは、韓国、台湾、シンガポール、インドネシア、フィリピン、ベトナム、オーストラリア、アメリカ、カナダ、メキシコ、ドイツ、イタリア、スペイン、北欧地域、中東地域の15市場にのぼった。メキシコは60.8%増と突出して多かった。

メキシコに加えアメリカやカナダも好調で、米州市場が回復の押し上げ要因となっている。中国は8月10日から日本行きの海外旅行措置が撤廃され、回復が期待されたが、実際は2019年同月比で60.2%減の32万5600人となり、8月の63.6%減とあまり変わらなかった。回復率ではロシアの58.9%減よりも悪く、23市場で最下位だった。

9月の日本人のアウトバウンドは8月よりも約20万人減り、100万4700人となった。7月から8月にかけては夏休み効果で1カ月で31万人の増加を示していたが、9月は一転、減少する結果となった。2019年同月比では42.6%減にとどまった。1月から9月の累計は671万1700人となり、2019年同期間と比べると、55.4%減だった。 

*JNTOによる訪日外国人とは、法務省集計による外国人正規入国者から、日本を主たる居住国とする永住者等の外国人を除き、これに外国人一時上陸客等を加えた入国外国人旅行者を指す。駐在員やその家族、留学生等の入国者・再入国者は訪日外国人数に含まれるが、乗員上陸数は含まれない。

 

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