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【宿泊統計】2024年6月の外国人延べ宿泊者数1347万人泊、愛媛で2019年同月比159%増。福島と石川も好調

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観光庁が発表した6月の宿泊統計(第2次速報)によると、外国人延べ宿泊者数は2019年同月比で40.5%増の1347万人泊だった。また、日本人延べ宿泊者数は同1.9%増の3689万人泊となり、合計した全体の延べ宿泊者数は同9.9%増の5036万人泊だった。延べ宿泊者全体に占める外国人宿泊者の割合は26.7%だった。

また、7月(第1次速報)の外国人延べ宿泊者数は、2019年同月比で38.3%増の1494万人泊、日本人延べ宿泊者数は同7.9%減の4421万人泊、合計した全体の延べ宿泊者数は同14.2%増の5915万人泊となる見込みとなった。

 

2019年比の伸び率では、愛媛県、福島県、石川県が好調

都道府県別の外国人延べ宿泊者数では、東京都が488万5250人泊(2019年同月比101.9%増)で1位。次いで大阪府(226万3610人泊、同43.9%増)、京都府(134万4980人泊、同36.5%増)、沖縄県(65万6700人泊、同6.9%減)、北海道(65万5450人泊、同0.9%増)と続いた。ここまで2019年比で二桁のマイナスが続いていた沖縄県の回復が進んでいる。また、山梨県が23年11月以来のトップ10入りとなった。

外国人延べ宿泊者数を2019年同月との伸び率でみると、愛媛県が159.2%増でトップ、ついで福島県131.9%増、石川県109.9%増、東京都101.9%増、神奈川県79.9%増だった。

4月に107.0%増、5月に114.2%増と2カ月連続で大きな伸びを記録した愛媛県は、6月も好調を維持。外国人宿泊者数は3万6060人と全国で25位とそれほど多いわけではないが、2019年同月比で159.2%増となった。韓国、台湾の直行便で両市場からの宿泊者数が伸びているという。3月から130%超えの伸び率をキープする石川県は、少し伸び率は落ちたものの、引き続き好調だ。また、5月に86.9%増の伸び率を記録した福島県も6月は131.9増と大きな伸びを見せている。6月は、上位4都県までが2019年同月比で倍増以上を記録した。

都市部と地方部の伸び率を2019年同月と比べると、三大都市圏(※1)で59.7%、地方部で5.9%の伸びとなった。

日本人も含めた全体の延べ宿泊者数(都道府県別)は東京都913万2650人泊(2019年同月比48.8%増)で1位。以下、大阪府、北海道、京都府、沖縄県の順だった。

 

国別では引き続き中国がトップ、19年比の減少幅も縮小

国籍(出身地)別外国人延べ宿泊者数は、1位が中国(244万3800人泊)、2位が台湾(160万9200人泊)、3位が米国(148万3410人泊)、4位が韓国(143万4080万人泊)、5位が香港(67万2400人泊)となり、この上位5カ国・地域で全体の68.0%を占める。

2019年同月比では、中国、インドネシア、マレーシア、ベトナム、ロシアの5カ国以外はすべて上回っている。特にカナダ(132.4%増)、米国(115.3%増)、オーストラリア(96.9%増)で好調だった。また、中国の同月比は7.0%減ではあるものの、5月より前は20〜30%減だったことを考えると、減少幅が縮小する結果となった。

▶︎国籍(出身地)別外国人延べ宿泊者数(2024年6月[第2次速報])

また、観光庁が8月9日に発表した主要旅行業者43社・グループの6月分の旅行取扱状況速報では、総取扱額は対2019年同月比73.4%の2916億6253万円となった。

内訳をみると、海外旅行は同62.7%の999億5308万円、国内旅行は同80.6%の1765億9074万円、外国人旅行(日本の旅行会社によるインバウンド向けの旅行取扱い)は同79.9%の151億1871万円だった。2019年同月比では、海外、国内、外国人旅行のいずれも下回る結果となった。

※1 )三大都市圏とは、「東京、神奈川、千葉、埼玉、愛知、大阪、京都、兵庫」の8都府県をいう。地方部とは、三大都市圏以外の道県をいう。

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