データインバウンド
2025年3月訪日客数349万7600人、欧米など6市場で単月最高値。過去最速で1000万人越え
2025.04.17
やまとごころ編集部日本政府観光局(JNTO)は4月16日に2025年3月の訪日外国人数*(推計値)を発表した。
訪日客数、前年比13.5%増の約350万人。桜シーズンで訪日需要高まる
2025年3月の訪日客数は、2024年同月比13.5%増の349万7600人。3月として過去最高を記録した2024年の308万1781人を41万人ほど上回る結果となった。また、3月までの累計数は1053万7300人で、過去最速の1000万人超えを記録した。
3月は桜シーズンの影響もあり多くの市場で旅行需要の高まりが見られた。さらに、イスラム教の断食明け休暇があり、東南アジアの一部や中東地域も好調。東アジアは中国、東南アジアではインドネシア、欧米豪ではアメリカを中心に訪日外客数の伸びが見られた。


市場別動向、欧米中東6市場で単月過去最高を記録
3月の訪日客数を市場別にみると、1位は韓国69万1700人、次いで中国66万1700人、台湾52万2900人、アメリカ34万2800人、香港20万8400人と続いた。
また調査対象23市場のうち6市場(アメリカ、カナダ、インド、ドイツ、ロシア、中東地域)で単月過去最高を更新。11市場(韓国、台湾、タイ、シンガポール、マレーシア、インドネシア、オーストラリア、イギリス、フランス、イタリア、スペイン)で3月として過去最高を記録した。

2024年3月と比較した伸び率では、中東地域が102.9%増でトップ、次いでロシア77.7%増、インドネシア61.8%増、中国46.2%増と続いた。一方、2024年同月比でマイナスを示した国・地域は、フィリピン、ベトナム、メキシコ、北欧地域。2月に唯一マイナスを示した香港は3月も引き続き、9.9%減だった。
マイナスとなった要因としては、ベトナムでは東南アジアや中国などへの旅行需要の高まりが影響し訪日客数が減ったと見られている。それ以外の国・地域では、2024年には3月下旬からだったイースター休暇が2025年は4月中旬からとなったことが影響したとされる。
2025年訪日客数累計、伸び率は中東地域がトップ
2025年1~3月の累計数を市場別で見ると、韓国が250万6100人(前年比7.2%増)で1位。以下、中国、台湾、アメリカ、香港と続く。前年比の伸び率では、中東地域が95.1%増でトップ、次いで中国が78.1%増、ロシアが75.8%増だった。なお、2024年比でマイナスを示す国・地域はなかった。

日本人のアウトバウンド数、2024年比で増加傾向
一方、3月の日本人のアウトバウンドは、142万3400人。2024年同月比では16.7%増で、前月の20.7%増より4ポイントほど下回ったものの、2024年比では引き続き増加傾向となっている。
*JNTOによる訪日外国人とは、法務省集計による外国人正規入国者から、日本を主たる居住国とする永住者等の外国人を除き、これに外国人一時上陸客等を加えた入国外国人旅行者を指す。駐在員やその家族、留学生等の入国者・再入国者は訪日外国人数に含まれるが、乗員上陸数は含まれない。
出典:日本政府観光局 訪日外客数2025年3月推計値
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