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【旅行消費額】訪日外国人の消費額、2017年上半期で初の2兆円突破

2017.09.01

刈部 けい子

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東京五輪開催年の2020年には、4000万人の訪日外国人旅行者を迎えるのが国の目標値だが、旅行消費額についても同じように目標値が設定されており、それは8兆円となっている。単純計算すると、一人当たりの旅行支出は20万円だ。では、五輪開催まで3年となった今年の上半期の数字はどうなっているのか。観光庁の発表を確認してみよう。

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訪日外国人動向調査の結果によると、今年上半期(1-6月)の旅行消費額の累計は、2兆456億円となり、初めて2兆円を突破。前年同期と比べると8.6%の増加となった。訪日外国人旅行者数が前年同期より21.1%増加しており、特に韓国、香港などの訪日外国人旅行消費額が前年同期に比べて増加したため、全体を押し上げた。

また、訪日外国人1人当たりの旅行支出(4−6月期)は149,248円で、前年同期と比べると6.7%の減少となった。最も支出が高かったのは英国(251,171円)で、次いでイタリア(233,110円)、中国(225,485円)、豪州(212,546円)、フランス(212,283円)。日本から距離のある欧州や豪州からの訪日客は滞在日数がおしなべて長く、そのため宿泊費が4〜5割を占めるが、中国は6割近くが買い物代だった。

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  図のように消費額は毎年確実に伸びている。ただ、現在は訪日客数の増加が消費額の増加を後押ししている状況であり、このままの伸び率では2020年の8兆円はなかなか厳しいのではないだろうか。少しでも目標に近づけるためには、一人当たりの旅行支出が20万円を超える層、つまり欧米豪からの訪日客や富裕層を増やすことが急務と言えそうだ。

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