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東京観光財団主催のセミナー 東京オリンピックの招致について言及

2012.02.21

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出典:やまとごころ.jp

2月16日、東京お台場にある「ホテル グランパシフィックLE DAIBA 」にて、公益財団法人東京観光財団主催の賛助会員限定の情報交換会が開催された。

会場に集まった約120名の会員を前に、同財団理事長の上條清文氏による主催の挨拶からスタートし、今年は、4月にWTTC(世界旅行ツーリズム協議会)グローバルサミット、10月にはIMF・世界銀行総会が東京で開催されることを挙げ、東京の安全性を直接世界にアピールできる絶好の機会であり、同財団は行政と企業との橋渡しとして積極的に活動して行くと宣言。

 

基調講演には「激変する航空業界と観光産業への影響」と題し、株式会社航空新聞社取締役編集長の石原義郎氏が登壇。
同氏によると、日本のLCCは今後、エアアジア・ジャパン、ピーチ・アビエーション、ジェットスター・ジャパンの3社を軸に、国内外で激しいコスト競争を繰り広げながら、再編成をされて行くと予測。国内では新幹線との競争、国外では韓国のLCCとの競争があり、大きな戦いが始まり、その一方で、既存の航空会社である日本航空と全日空は、高品質路線を打ち出して行くとみる。欧米では、LCCの導入後、総航空旅客数が1.5倍になったという実績があり、その3割がLCC旅客だった。

LCCに既存の航空会社が客を奪われることを見込んでも、総需要が増える事には大きな意義があり、LCCが発展するには、主に東南アジア、北東アジアからのインバウンド需要の伸びが重要だという。

 

日本のアウトバンドは、少子化等の影響で今後の成長は見込めないが、中国やインドの「中間層」と呼ばれる人々は今後確実にその数を増やし、日本へやってくる可能性も多いにある。この人々をLCCと既存の航空会社との両方で、客層に合わせてうまく取り込んでいけるのかが課題だ。

また懇親会では、冒頭東京都スポーツ振興局招致推進部長の松永竜太氏から挨拶があった。その中で、震災の影響で停滞する日本を再び復活させるために、オリンピック・パラリンピック招致に立候補したこと、その開催が来日外国人の増加につながること、15日に2020年オリンピック・パラリンピック申請ファイルの提出締切があり、東京は期限内に提出したことなどについて報告があった。会場配置では、国立霞ヶ丘競技場を改築してメインスタジアムに活用、晴海に選手村を建設、東京ビッグサイトをプレスセンターに利用することなどに言及。開催エリアをコンパクトにし、かつ環境に負荷をかけないなど、開催コンセプトについての説明もあった。

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