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タイと九州の相互観光交流を探るシンポジウムが盛況

2013.05.09

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出典:やまとごころ.jp

日・ASEAN友好協力40周年記念として「タイ・九州相互観光交流シンポジウム」が、5月8日に福岡国際会議場で開催され、会場には約520人がつめかけた。主催は九州運輸局、九州観光推進機構、西日本新聞社だ。
基調講演では、タナティップ・ウパティシン駐日タイ王国特命全権大使が「大分県発祥の一村一品運動をタイは政策に取り入れた」と九州とタイの関係の深さを紹介。

その後のパネルディスカッションでは、タイと九州の観光交流について具体的な提案が討論された。

スティポン・プアンピポップタイ国旅行業協会会長は「タイ人の訪日旅行者26万人(2012年)で、急激な伸びを示している。ビザも免除で、LCC利用などで格安の韓国、中国に比べて、日本のパッケージツアーは割高。5泊6日で、15~18万円が相場だ。九州への旅行者は7%弱だが、情報が少ないのが原因。東京、大阪、高山、北海道に続く観光地としてのびしろがある」と指摘した。

サンスーン・ガオランシータイ国政府観光庁国際マーケティング担当副総裁は「タイ人は日本のことを大好きでよく知っている。九州のプロモーションの課題のどこにフォーカスしていくか、どんなイメージを見せるか、マーケティングが大切」とアドバイスした。

タイで初めての福岡の専門ガイドを作成したタイ月刊誌情報誌の編集長・ソンクロッドバーンイーカン氏は「訪日旅行者のうち10~15%は個人旅行者。九州は日本の縮図で、日本のすべてが凝縮されている。いちご(あまおう)や宮崎牛、温泉、観光列車など九州の魅力的な情報を発信する必要がある」と語り、自身の自転車での九州旅行のエピソードも披露。

タイ新聞社の編集長、チュムチャン・チャムニプラサート氏は福岡でロケを行ったテレビドラマが人気を博したことをあげ、テレビや映画の誘致などの必要性を語った。

九州とタイのツーウェイツーリズムを促進していくための提案が、現地側から積極的にあがり、新しい視点を今後どう活かすかがカギになりそうだ。

 

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